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逃避
「いくらなんでも、こんなに休むっておかしくないか?」
黙々とキーボードを打つ夏帆に、亮はいい加減腹に据えかねていた疑問を投げかけた。くるりとパソコンチェアを回転させ、夏帆が体ごと亮に向き直る。
「そうね…私は教室で唯ちゃん分を摂取出来てるから問題ないけど、部員として唯ちゃんが来ないのはちょっと寂しいわね」
「毎日あってるなら、何か知ってるんじゃねぇの?」
「授業にはちゃんと出てるし、教室では特に変わった様子もないわよ。今は部活に出たいという気持ちにならないのかもね」
「なんていうか…意外とドライなのな」
「私と唯ちゃんはもう部活に限られた関係じゃないし。それに、今回が初めてってわけじゃないもの。こういう時の唯ちゃんはそっとしておいてあげるのが正解なのよ」
それ以上夏帆は言葉を続けることなく、自分の作業に戻る。
折り合いの付けられない気持ちを忘れるように、亮は文字の世界へ逃げ込んだ。




