第遊話 鬼ごっことスキルレベル
ちょっとしたお遊び会です。
本編とは全く関係がないのでとばしてもらって結構です。
くそっ、俺はこんな所で終わるのか…
俺は今、路地裏を息を切らせて走っていた。
止まったら死ぬ、
まだ行ける、
俺はこんな所では終わらない。
蹴りと体術のスキルを駆使して壁を登っていく。
後ろを振り返る暇さえなく、屋根から屋根へと飛び移る。
気配察知には追跡者の気配がビンビン伝わってきていた。
「嫌だ、俺はこんな所で終わりたくなぁぁぁい‼」
「「「おらぁぁあああぁあああああ」」」
奴らが叫び声を上げながら追ってくる。
敵の戦闘能力は未知数、
一つだけわかることは捕まったら終わる。
俺は溢れそうになる涙をこらえ走る。
そして屋根から路地裏に飛び降りさッと身を隠した。
「「「おらぁぁああ、どこ行ったぁ‼」」」
奴らは俺を見失ったようだ。
だが、安心はできない。奴らは超常的な嗅覚を持って獲物を見つけ出す。
俺は奴らが去ったあと、ウインドウを開きスキルと残りのスタミナ量などを確かめた。
そうしてこうなった原因を思い出していた…
あれは今からちょうど1時間ほど前の出来事である…
『じゃあみんナ、がんばってネー』
オレンジの悪魔が言い終わると同時に視界が閃光に包まれていった。
徐々に意識がはっきりとしてくる。
視界には白い靄がかかっているかのように真っ白だった。
チャプッ
生物の気配と水の音。
(おいおい、町の中からランダムスタートじゃねぇのかよ)
気配察知を使ってみると近くに動かない三つの反応と正面に徐々にこちらに近づいて来る六つの反応。
俺はただならぬ気配を感じ瞬間的に後方に飛んだ。
ドンッ
そんな音を立て靄を突き破り出てきたのは筋肉隆々とした男だった。
他の動かなかった三つの反応の方から悲鳴が聞こえる。どうやら捕まったようだ。
そして目の前の男が言った。
「お前今のをよくかわしたな。あぁいい男だなぁ、やらないか?」
「ぎゃあぁぁあああぁぁああああ」
俺は反射的に尻に手を回し叫んでいた。
「ちっ、女かよ。つまんねぁなぁ」
左斜め前から女性の叫び声とそんな声が聞こえた。
「うふ、いい男ねぇ。今晩は私が可愛がってあげる」
右斜め前からは男の金切り声と図太い男の声でそんな台詞が聞こえた。
「ふはは、安心しろ俺はベットの上では優しいぞ」
少し離れた所から男のもがく声とそんな聞きたくもない情報が聞こえた。
「お前動くなよ、抵抗したら少し乱暴になっちまう」
目の前の男がそんな恐ろしい事を言ってくる。
俺は後ろに飛び、男から距離をとったあと出口を確保しようと目線だけを動かしあたりを確認した。
「残念だったなぁ。出入り口にはすでに仲間が立っている。諦めてこっちに来い、優しくしてやるから」
俺は微妙に頭ごと目線を右にずらした。それにつられて男がそっちを少し見た瞬間に俺は走り出しす。
そして思いっきり跳び上がり蹴りの下位アーツのキックを発動させた。
パリィィイイィン
そうして窓を蹴破って外に出た。地面が少し遠いどうやらここは2階だったようだ。
着地と同時に転がる事で衝撃を殺したが落下ダメージをおってしまったようだ。
「おらぁぁああぁぁ、まてぇぇ」
頭上からそんな声が聞こえてきた。
俺は寒気を感じ路地裏に走り出した。
ドスンッッ
背後でそんな音が聞こえた。
俺は走りながら振り向いてみると、後ろからさっき俺と相対していた男が追ってきていた。
走る、走る、走る、走る。
俺は路地裏の道をなるべく角を曲がりながら逃げていた。
(っっ、一本道だと。しかも先は行き止まりだ)
「「ふははははぁ、馬鹿めその先は行き止まりだ」」
いつの間にか二人に増えている男が背後から迫ってくる。
あと20メートルほどで行き止まりだ。
だが俺はスピードを落とさずにそのまま壁に向かって走って行き
(姿勢制御、キック、キック、キック、キック、キック)
タッ、タッ、タッ、タッ、タッ
体術の下位アーツである姿勢制御と蹴りの下位アーツであるキックを使い壁を登る。
そのまま隠れるように屋根の上に登り煙突の裏に隠れた。
(ふぅ、キックにあんな使い方ができなかったら終わってたぜ。おそらく奴らはこのくらいじゃ諦めないはずだ。いい機会だしステータスポイントを振っとくか)
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STR.90
VIT.90
DEX.90
AGL.140
INT.90
ステータスポイント:90
片手剣 LV.6
体術 LV.4
蹴り LV.3
気配察知 LV.12
見切り LV.8
スキルポイント:4
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が現在のステータスとなっている。
(とりあえずSTRとVITとAGIに振っとくか)
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STR.120
VIT.120
DEX.90
AGI.170
INT.90
ステータスポイント:0
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(これでそうとう動けるようになったはずだ)
俺が呼吸を整えて体力回復をはかっていると、
ドゴォォオオォン
と、音を立て屋根が砕けた。
そして、
「みぃ〜つけた」
奴が出てきた。
…どう考えてもオレンジの悪魔のせいだ。
俺はかれこれ3時間は町の中を走り回っていた。流石にもう限界が近い。
体力的というよりかは精神的な疲労が大変な事になっている。
(あぁ眠たい、ふかふかの布団で寝たいなぁ)
俺はそんな事を考えているとある一つの解決策を思いついた。
「宿屋に逃げ込めばいいんだ‼」
追い詰められていた俺がやっと思いついた案だ。ついつい嬉しくて声を出してしまっても仕方が無い。
それによって奴らに見つかってしまったとしても…
「「「俺と一緒に泊まろうぜ‼」」」
ダッッ
俺は新しく覚えた蹴りのアーツ、ハイキックを地面に向かってうち、いっきに駆け出した。
俺が奴らをまいて宿屋に逃げ込んだのは22時過ぎの事だった。
あいつらのおかげ?でスキルレベルが上がったのは言うまでもない。
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片手剣 LV.6
対術 LV.12
蹴り LV.11
気配察知 LV.18
見切り LV.8
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※これは本編とは関係ありません。
作者のちょっとした失敗作です(^^;;