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新馬戦

8月の第4週。今年も多くの新馬がデビューした。鶴崎は幸先よく新馬2勝で馬を確保した。だが、


「おっと、外のほうソウテンノヤ落馬!鶴崎春希落馬です。」


鶴崎は落馬した。鶴崎が向こう正面、外から動かして前に進む所に前にいた馬が斜行。何とか避けたが姿勢が立ち上がったところで馬が制御不能になり。落馬した。鶴崎は、人生初の大怪我をおった。

京都記念での不安はこれだったのかも知れない。勝っための騎乗をした結果、周りの馬に影響を与えたり、周りの馬の影響を大きく受けてしまう。そのリスクを余り考えていなかった。鶴崎は騎乗技術はそれなりにあるが、どうしても他馬の尻をかすめてしまったりする余さが出てしまっていた。競馬は、自由ではあるが、自由というのは秩序の上成り立つ事を忘れて、勝ちに固執していた。


「大丈夫か?どんな具合なんだケガは、」

心配した川村が病院まで行き聞くと、

「大丈夫、大丈夫。鎖骨の骨折だから2カ月もすれば、いつもみたいに騎乗できるし。まぁステラマターの秋華賞に間に合うようにやるよ。」

笑いながら答えた。

だが、そんな笑顔は長くは続かなかった。


「悪いステラマターには、リック.マーチャンが乗ることになった。」

そう電話が来た。川口は物凄く渋い顔をしながら言った。仕方がないことではある。秋華賞までにはレースに乗れる保証がない。ましては、オークス馬。2冠目を取ればスターホースの仲間入りだ。

「そうですか。その後は自分が乗れるんですか。有馬記念までには確実に戻れます。そのときは乗れるんですか。」

愛馬に乗る機会を他馬のせいで落馬し失う。騎手にとっては絶望だ。

「クラブには、なるべく推薦する。だが分からない。ケガから戻って来たお前の騎乗次第だ。オーナーがマーチャンのほうがいいと感じたらマーチャンになる。だから、頑張れ。」

川口からそういい電話を切った。


鶴崎は、希望があるようで崖際に追い込まれてもいた。


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