レコード
レース当日
鶴崎は、10rまでに2勝を重ねスイートピーステークスを迎えた。だが、ステラマターの世間からの人気は普通のくらいかなくらいで、10頭立ての4番人気。一番人気はラスエリオンであった。母牝馬2冠父3冠の超良血。それに比べステラマターは、母2勝馬は父アメリカのG1馬血統も地味。前走は、レース中段から追って行っての9馬身差の3着レコードでの敗北であった。前走の3着のおかげで4番人気を背負っているようなものであった。
「川口先生には、行っておきます。たぶん心臓に悪い競馬をしますけど。絶対に勝つんで安心してください。自身の根拠は勝ってから伝えます。」
レース直前、そんな事を鶴崎は伝えレースに向かった。川口は、思った。「一体何を考えているのか。初めてうちの厩舎の馬でレースに出るのに心臓に悪い競馬?あいつは俺と縁を切られても仕方がないとすら思っているのか?」そうボヤいてしまった。
「さぁ、まもなくオークストライアル、スイートピーステークスが始まります。やはり一番人気は、オークスを勝つ。それを目標にここに来た、ラスエリオン。母エスカノールとの親子オークス制覇、そして夢は凱旋門賞へ。つなぐことはできるのでしょうか。板崎の予想はどうなると思いますか?」
予想家の板崎にアナウンサーは聞いた。
「やっぱりラスエリオンは、つよいですからね。何故かここ使いましたけど、たぶん確実に勝てるレースを選んできてますね。やはりメンバー的にはレベル落ちますからこのレース。私の本命はハマーカーズが緩く行って逃げ切りっていう予想ですが、ラスエリオンはやはり外せないですね。」
胡散臭い予想ではあったがハマーカーズが逃げるのが全員の予想であった。
「全馬ゲートの中、今スタート!!」
実況がそう行ったと思った瞬間競馬場中から驚きの声が聞こえた。それは、ステラマターのロケットスタートであった。ゲートが開いた瞬間に1馬身ついたようなロケットスタート。これが鶴崎の自身の一つであった。
「ステラマター鶴崎とてつもないスタートとともにぐんぐんぐんぐん逃げる!さぁハマーカーズは2番手。その外、フラワーカップ3着ダブルスナップ、その外兄は天皇賞馬のカイフケーターという先団グループとなりました。その後ろに前走すみれステークスを5馬身差の圧勝一番人気ラスエリオン、その次ナスティーチャーその後ろチアシード、ヤマトハサウェイ、ベストセラーその更に後ろに地方馬ワラッテコラエテとなります」
ステラマターは、その後も先頭で逃げ続けた。まさかの逃げしかも大逃げそしてスローではない。川口は、終わったそう思った。1000m通過タイムは57.4。バカみたいに逃げているステラマター。だが鶴崎は抑えようとしていない逃げろ逃げろと手綱を緩めている。
「とてつもないハイペースとなりました。これは大丈夫かステラマター、後ろ有利の展開となりました。最後の直線。」
ぶわぁっと、鶴崎はステラマターを全力で追い始めた。普通の馬であればこのペースで逃げたら、減速していくはず。たがステラマターはどんどん加速していった。
「ステラマター先頭後ろとの差は少しづつ縮まるがこれはもうセーフティーリードか!そしてチアシード2番手その外から懸命にラスエリオン。ですがステラマター、今悠々とゴールイン。なんとコースレコード!!この時期の3歳牝馬でまさかまさかの大逃げそしてまさかのコースレコード。鞍上鶴崎春希してやったり。
ここでも大逃げで決めきりました。やはり恐ろしかった鶴崎。」
ステラマターは、レースレコードではなくコースレコードで勝利した。とてつもない出来事である。実力を重ねてきた4歳以上が出したレコードを0.1秒であったが縮めた。しかも大逃げからレコードありえない出来事。川口は内心何故この馬は勝てなかったのか不思議であった。とてつもないポテンシャルに気づいたのは鶴崎だけ。なぜ気づけたのかがとてつもなく気になり合った瞬間に聞いた。
「心臓に悪い競馬するって言ったけどまさかあそこまでとは、なんでこの馬のポテンシャルに気づき引き出せんだ」
川口は震えながら聞いた。それに対して鶴崎は、胸を張って答えた。
「この馬毎回スタート自体はいいんです。ですけどみんな好位から抜け出そうとして少し下げる前に馬を置くそれを意識しすぎているんです。この馬はおとなしい。だからスタートをしっかり意識してあとは、この馬のバケモンみたいなスタミナとそれなりの切れ味があればどんなレースでも勝てるそう思ったんです。今までの競馬を崩すリスクはありますけど、自分は馬を信じて勝ちにこだわる。それが僕にしかできない騎乗です。」
自信満々に言った鶴崎に対して、川口はコイツはまだまだ将来性があるとそう感じた。
次の日新聞にはオークス候補現るとデカデカと乗った。鶴崎はそれを見て。プレッシャーを感じつつ喜んだ。次走のオークスには、もう1頭期待の桜花賞馬が出てくる。絶対に負けないと鶴崎は誓った。あの馬にだけはと




