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落ちる

「一番人気カムトゥギャザー鶴崎はズルズルと下がっている。一着はムーンダイビング!!」


鶴崎は2018年に入って3月の終わりまでに2勝しかできていなかった。確実に下がった名声。馬の質。毎回のように勝つための競馬をしても勝てない。


「ふざけるな、鶴崎」「騎手やめちまえ」「馬がかわいそう」そんな暴言を言われる日々。そんな事を気にしないようにと騎乗を続けたが負けるたび、焦燥感にかられまた失敗。鶴崎は頭を抱えていた。


「お前の腕を見込んで頼む。この馬どうしても桜花賞出したい。フィリーズレビューでどうにか優先出走権取ってくれ。」そう言ったのは三上であった。三上は騎手としての鶴崎に期待して、重賞でも乗せ続けていた。だが結果惨敗。掲示板にすらはいれなかった。鶴崎は嬉しながらも怖かった。いつ自分がレースに乗れなくなるのか分からない。去年の自分がどこかへ行ったようだった。


レース当日

「さぁフィリーズレビュースタートを切った!アルゴナリズム鶴崎うまく出た。だが、外からカミノクレストがハナを奪いに行く。」

鶴崎はいいスタートを切ったが前で競馬をせずに後ろで競馬をした。最終コーナーを曲がるころには15頭立ての8番手。前が空くのを待っていた。

「最終コーナー曲がって。依然先頭はカミノクレスト。その外からチューンウィルソンも追ってくる。おっとその外から凄い脚2頭が上がって来る!ガイムラブとマスターパペットだその内を付いて後ろからアルゴナリズムも上がってくるぞ!」

行ける勝てるそう思った瞬間。

「ヤバい。ぶつかる。」

チューンウィルソンが斜行。その影響を受け鶴崎は6着であった。

「どういうことや!ふざけるな。桜井。」

チューンウィルソンに乗っていた桜井肇に鶴崎は、戻ってから問い詰めた。桜井は斜行したことを気にもせず、反省する素振りも見せずに。

「まぁまぁ落ち着いてくださいよ。仕方がないじゃないですか。自分も斜行すると思わなかったんです。」

そう述べた。だが、後ろから追っていた鶴崎にしてみれば、ただの言い訳であった。

「真っすぐ走らせろよ。急に斜行した訳でもないだろ。お前が右ムチ入れて少し斜行したのに、ずっと同じ方向に打ち続けて斜行してったんだろが。意味わからんわ。」

だが、桜井は

「知らないですよ。鶴崎さんも少し寄れて危なかったじゃないですか。」

そういい。鶴崎が手が出そうになり近づいたが周りに留められ、そこで踏みとどまった。


その次の週になっても怒りが収まらなかった。もう少しで噴火寸前であった。

「あの人も最近勝ててないから、あんな事言うんだ。普通に手応え俺の馬よりなかったでしょ。」

桜井は言ってしまった。それを聞いた鶴崎は、その場では何もしなかった。





「鶴崎、桜井の部屋に乗り込み暴行。4カ月騎乗停止。」各スポーツ紙がそう記事を書いた。




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