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『Transients』〜異世界で筋肉無双してモテたい!〜  作者: NewSankin
第一章

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【43-1】脳筋の直感、天才の戦略

重苦しい沈黙が支配する書斎に、ドンッ! という破壊音が響いた。  

護がテーブルを拳で叩いたのだ。頑丈な天板に、また一つ新たな亀裂が走る。


「だーっ! じれってぇ! 机の上でウジウジ悩んでたって、何も変わらねえだろ! 

今すぐ現場に行って、悪い奴をぶっ飛ばす! それで解決だ!」


護のあまりに単細胞な提案に、セオドアは深く長いため息をつき、こめかみを揉んだ。


「磐座殿……君のその突破力には期待しているが、今回は状況が違う。

『賢者の塔跡地』は現在、厳重な軍事警戒区域だ。

証拠もないまま踏み込めば、我々が賊として処理される。それではモルゴーの思う壺だ」  


カゲロウも腕を組み、静かに同意する。


「……悔しいが、侯爵の言う通りだ。

今の俺たちは、敵の喉元に刃を突きつける前に、周囲の雑兵に絡め取られる」


八方塞がり。  

その空気を切り裂いたのは、凛としたメルの声だった。


「いや、脳筋の言うことにも一理あるよ」


入り口に立っていたのは、メルだった。

その肩には、すっかり元気になったカーバンクルがちょこんと乗っている。  

彼女は部屋に入ると、テーブル上の地図を指先でなぞりながら不敵に笑った。


「正面突破は馬鹿のやることだ。でも、敵の懐(現場)に入る必要はある。

……モルゴーは天才だが、同時に救いようのない『顕示欲の塊』だ。

自分の研究成果を、誰かに見せつけずにはいられない」  


メルの青い瞳が、鋭い知性の光を帯びる。


「三日後、首都で『マギア大博覧会』が開催される。

そこで行われる共和国の研究発表会……奴は必ず、そこに『偽の成果』を発表してアリバイを作る。

その裏で、本命の実験データを調整するために」


「つまり、警備が博覧会会場に集中するその日が、アジトへの警備が最も手薄になる日、ということか」


セオドアがハッとして顔を上げる。メルはニヤリと頷いた。


「ご名答。灯台下暗し、ってやつさ。ボクたちがその『裏口』をこじ開ける」

お読みいただきありがとうございます!


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★更新予定 毎日19時に更新します。ストックはあるつもりなので、安心してお付き合いください。

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