【27-EX2】英雄、厨房に立つ
「さて、と! まずは下ごしらえだ!」
護は、街で買い込んだ大量の食材を、船の厨房に広げる。
それを、解放された子供たちが、おずおずと、しかし興味津々に覗き込んでいた。
「お兄ちゃん、何作るの?」
小さな少年の問いかけに、護は、骨付きの巨大な猪肉を軽々と持ち上げる。
「おう! まずはこれだ!
このでっけぇ肉の塊を、みんなが食いやすいように、
こうやって一口サイズに切っていくんだ!」
包丁代わりに使われるのは、戦斧『岩砕き』。
慣れた手つきで肉を捌いていく豪快な姿に、子供たちの口が、ぽかんと開く。
◆一品目:豪快!海賊風ブイヤベース
大きな寸胴鍋で、魚の骨やアラを香ばしく炒め、出汁を取る。
「いいか、ここがポイントだ!
出汁をしっかり取ると、スープは何倍もうまくなる!
これは、ばあちゃんに教わったんだぜ!」
新鮮な魚介と香味野菜が投入され、
トマトベースのスープが、ぐつぐつと煮え立つ。
食欲を刺激する香りが、甲板へと広がっていった。
◆二品目:絶品!森猪のハーブ焼き
特製のハーブソルトをすり込み、
オーブンでじっくりと焼き上げる。
「うわー! いい匂い!」
「お腹すいたー!」
子供たちの歓声に、護は豪快に笑う。
◆三品目:船乗り風シーフードピラフ
魚介の出汁で炊いた米を、
刻んだタコやイカとともに巨大な鉄鍋で炒め上げる。
◆四品目:焼き果実の蜜煮アイス添え
「女の子には、甘いもんがなくっちゃな!」
果物をソテーし、蜜煮にする護の横で、
子供たちはミルクと卵を一生懸命かき混ぜる。
それをメルが、さりげなく錬金術で冷やし固め、即席のアイスが完成した。
厨房には、
これまでこの船ではありえなかった、
幸せな匂いと、笑顔が満ちていた。
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