【26-3】予選バトルロイヤル
受付を済ませた護がリングに上がると、そこには彼を含めて16人の、見るからに柄の悪い海の男たちが集まっていた。受付の男が、MCも兼ねて、高らかに宣言する。
「野郎ども、準備はいいか!予選はシンプル!
集まったお前たちには、このリングで、最後の1人になるまで殺し合ってもらう!
武器も魔法も、何でもアリだ!最後に勝ち残った、最も強い海の男だけが、
『海賊コロシアム』への出場権と、今夜の栄光を手にできる!
それでは、始めぇぇぇっ!」
パン!と、始まりを告げる銃声が鳴り響く。
【アリア視点】
リングの上で、信じられない光景が繰り広げられていた。
「メルさん、カゲロウさん…護さんは、本当に大丈夫なのでしょうか…?
みんな、殺気立っています…けど」
「大丈夫だ」とカゲロウさんが短く答える。
「あいつは、ああいう舞台でこそ輝く男だ」
メルさんも、呆れたような、でも、どこか誇らしげな顔で言った。
「心配ない。あれは、ただの筋肉の化け物だからな」
開始の合図と共に、護さんは、その巨体ゆえに、真っ先に狙われた。三人の海賊が、一斉に彼に襲いかかる。
しかし、護さんは、彼らの剣を、いともたやすく腕で受け止めると、一人ずつ、ワンパンで気絶させ、まるでゴミを捨てるかのように、軽々と場外へと放り投げた。
受付の男に「おい、これでもありだよな?」と問いかけると、MCは「も、もちろんです!場外も死亡扱いです!」と、興奮気味に叫んだ。
護さんは、残った男たちに向かって、言い放つ。
「全員まとめてかかってこいよ!俺は、喧嘩で負けたことねえんだ。
怖かったら、今のうちに自分からリングを降りな!」
その言葉に逆上した海賊たちが、一斉に護さんへと襲いかかるが、結果は同じだった。
三分の時を待たずして、彼らは全員、場外へと吹き飛ばされた。
リングに残ったのは、二人だけ。護さんと、護さんよりもさらに一回り大きく、太った男。
彼は、巨大な戦鎚を肩に担ぎ、ニヤニヤと笑っていた。
「雑魚の掃除、ご苦労さん。俺様のために、良い働きだったぜ。
おかげで、汗一つかかずに、ここまで来れたってもんだ」
「ほう、そりゃよかったな。楽できて」
「ああ、楽ができたぜ。もう用はねえから、さっさと消えな。今なら、見逃してやる。命だけはな」
「なぁに、ボスキャラ感出してんだよ。
お前なんか、見た目的に、雑魚をまとめる序盤の中ボス以下だぞ?経験値も、大したことなさそうだな」
言葉の意味は分からなかったが、挑発されていることは理解した男は、顔を真っ赤にして、戦鎚をガムシャラに振り回す。しかし、護さんは、その単調な攻撃を、全て余裕で見切って避けていく。
怒りに我を忘れた男は、戦鎚を投げ捨てると、懐から魔道式機械銃を取り出し、乱射しようとする。
しかし、護さんはそれよりも速く、男の懐に潜り込むと、その鳩尾に、重い拳を一発、叩き込んだ。
「ぐふっ…!」と、カエルのような声を上げて悶絶する男。
護さんは、投げ捨てられた戦鎚を拾い上げると、にっこり笑って言った。
「これ、お前のだろ?返すぜ」
護さんが振り抜いた戦鎚は、男の巨体を、軽々と場外の壁まで吹き飛ばした。
「これにて、終了ーーーーーっ!!!」
終了を告げる銃声と共に、酒場と、その周りに集まった観衆から、この日一番の大歓声が巻き起こった。
お読みいただきありがとうございます!
もし「面白そう!」「続きが気になる!」と思っていただけましたら、 ページ下の【☆】マークから評価や、ブックマーク登録をしていただけると、作者のモチベーションがマッハで上がります! (感想もお待ちしています!)
★更新予定 毎日19時に更新します。ストックはあるつもりなので、安心してお付き合いください。




