【25-2】無法の港町トルトゥーガ
「我々は、モルゴーに繋がる希少素材の供給ルートを追っています」
メルの言葉に、アルドレッドは柔和な笑みの奥に鋭い光を宿す。
「……ええ。
その密輸組織の拠点が、このリベルタリアにある可能性は高い」
彼は一枚の巨大な海図を広げ、その一点を指し示した。
「この港町――トルトゥーガ。
『海賊の街』と呼ばれる、どの国にも属さぬ無法の地です」
ギルドの権威は通じず、
海賊たちによる“無法議会”が支配する危険な街。
「我々が公式に動けば、戦争になりかねない。
しかし――あなた方なら、“冒険者”として潜入できる」
さらに、最近この海域で、
奇妙な紋章を掲げた海賊船が頻繁に目撃されているという。
それは、モルゴーの組織と直接繋がる輸送部隊である可能性が高かった。
「つまり――」
護が腕を組んで笑う。
「俺たちが、その街に行って、
悪い奴らをぶっ飛ばせばいいってことだな!」
アルドレッドは静かに頷いた。
「その通りです」
彼はギルド発行の「特務許可証」と、
潤沢な資金が入った革袋を差し出す。
「『特務』とは、ギルドが公式に動けぬ任務。
成功しても名は残らず、失敗すれば、我々は関与を否定します」
「そんな理不尽な契約、認められるか!」
メルが強く抗議する。
だが護は、にっと笑った。
「いいじゃねえか!
影で街を守るダークヒーロー!
こういうの、絶対モテるんだって!」
あまりにも護らしい理由に、
メルは言葉を失い、アルドレッドは満足そうに微笑んだ。
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