【25-1】英雄の休息と、渉外審議長
ポルト・リベルタの宿屋で迎えた、新たな朝。
三人は食堂の一角に集まり、朝食を取っていた。
「よし、行くか! ギルド本部に!」
護は山盛りの朝食を平らげ、満足そうに立ち上がる。
「ああ。あまり長居はしたくない街だ」
カゲロウは静かにエールで喉を潤した。
「……そうだな。目的を果たしたら、さっさと次に進むべきだ」
メルは、護から渡されたボールペンを手に、羊皮紙へ素早く文字を書きつけながら頷く。
三人はそれぞれの覚悟を胸に、
ワールド・ギルド・ユニオン本部へと向かった。
本部に到着すると、総合受付嬢ソフィア・クロニクルが、昨日と変わらぬ優雅な微笑みで迎える。
「磐座護様、カゲロウ様、メル様。お待ちしておりました」
「おう! ソフィアちゃん、今日も綺麗だな!」
護の軽口にも、ソフィアは動じない。
メルがセラフィーナから預かった紹介状を差し出す。
「昨日、総帥閣下より、渉外審議長アルドレッド様とお会いするようにと」
「はい。すでにお待ちです。こちらへ」
案内された豪奢な応接室で、
穏やかな笑みを浮かべる初老の紳士が立ち上がった。
渉外審議長――
アルドレッド・セシル・フォン・エルムガルド。
「侯爵閣下からは、あなた方を
『予測不能だが、誰よりも信頼できる』と伺っております」
その言葉通り、彼は三人のこれまでの功績、
そして目的がドクター・モルゴーの野望阻止であることも把握していた。
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