キャラメイク
■所々に尖った意見や表現が見受けられても生温かく見守ってください。
■主人公は人格者ではありません。鬼畜残酷な行為もあるかもしれませんのでご注意ください。大切なものは家族のみです。
■チート含みます。
起動の初期画面は真っ白な世界だった。
たまにキラキラした光が下から上に流れる中、自分の目の前にコンソールが現れる。
・1prayer
名前
種族
職業
年齢
スキル(武器or魔術)
スキル(生産or魔術)
スキル(趣味)
スキル(趣味)
スキル(趣味)
・生い立ち
・二つ名
その横に下着姿の人形がでる。まぁこれはキャラとして使える自分の分身なのだろう。
このゲームでわたしが何をしたいかで種族や職業を選択していくわけだ。
このゲーム───『創造世界』は自由度が売りのオープンワールド型MMORPG。フルダイブ型オンラインゲームである。
自由であり、そして優しくないクソゲーという総評がテストプレイヤーから上げられていた。
曰く、レベルアップで上げるステータスを選べるが、デスペナルティーではランダムでステータスが下がるため必要でないステがどんどん下がる。
曰く、NPCの作った屋台飯を食べたら死んだ。
曰く、一度負けたモンスターに万全の準備をしてもう一度挑みに行ったら、死んだ時に落とした装備を装備してて死んだ。
曰く、火魔術で自分が焼け死んだ。
曰く、序盤にお金が失くなったら稼ぐ手段が乏しく新規キャラ作成を推奨。
曰く、護衛任務中に護衛対象が殺されたが自分よりいい装備をしてたので護衛任務は稼ぎがいい。もちろん護衛対象を護衛しない意味で。
曰く、NPCは5日で復活するので町にモンスターを放つ遊びが流行。もちろん装備目的で。低レベルプレイヤーたちが軒並み死んだ。
etc・・・
etc・・・
いくつかは解決法が見つかったし、パッチで修正された物もあるが、自由なのと無法なのは同じじゃねぇと多数のテストプレイヤーが激怒した。
その後何度もの苦情アンケート送信とアンインストールによるテスターの減少に耐え、ようやく本日正午に正式オープンを迎えた。
『三度アンインストールしてからが本番』とは過酷な環境を生き抜いたテスターたちからの優しい格言である。
総じてクソゲー
ある意味神ゲー
なぜかもう一度やりたくなるカオスなゲーム。
とまぁそんなわけで、カオスなゲームが好きな真ん中の弟から誘われて、わたしはこのゲームを始めたのである。
「できた、と」
・1prayer
名前
種族 ハーフエルフ
職業 狩人
年齢 15
スキル(武器or魔術) 弓
スキル(生産or魔術) 裁縫
スキル(趣味) 鷹の目
スキル(趣味) 野駆け
スキル(趣味) 精霊の友
ランダム精霊(微)(種族)
ランダムスキル(職業)
・生い立ち OFF
・二つ名 ON «銀色の月»
こんなとこかな。エルフよりハーフエルフの方が色々選べるからこれにしちゃったよ。精霊(微)になるけどどうせ普通のに育つでしょ。
野駆けはエルフの耐久力を補うために。弟妹たちにおいてかれると困るからね。
裁縫は器用さを育てるためかな。弓は器用さ必要だろうし。
あとはエルフっぽいのを選んだよ。
プレイスタイルは二人の弟妹を後ろから補佐する感じかな。弓でピシピシとお姉ちゃんがんばっちゃうよ!
最後に名前を決めて終了だ。
再確認ボタンも押して全てが白に包まれてゆく。
『used like making the World』
『«ゆどらく»へようこそ』
おい。タイトルやらかしてるぞ。
■オープンワールド型RPG 広い世界のどこに行っても良い、というスタイルのゲーム。ストーリー進行度によるマップ解放などがなくどこから遊んでもよい場合がある。
■MMORPG 多人数を一つの世界につっこんでワイワイ遊ばせる形のゲーム。プレイヤー同士の交流が推奨されるゲーム形態。
■NPC PCが”中の人”のいるキャラクターだとするとNPCはAIやプログラムで動く”中の人”がいないキャラクターのこと。