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公爵令嬢は転生したい  作者: 中兎 伊都紗
第一章 公爵令嬢は転生したい(第3部:木の国)
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第37話 公爵令嬢はボケたい

「親の仇ーー!!!!!」


 突然、木剣を持ったエルフの男の子が後ろからドリアドに襲い掛かる。


「まただわ~!やれやれぇ」


オカマ声で少年の頭をつかみもちあげる。


「痛っ!離せ!てい!とや!せい!」


剣をぶんぶんと振り回しているが、頭を押さえられているせいでドリアドには届かない。


「んっもう!私の寝込みを襲いたいならぁ、あと75年くらい経ってからにしなさいって言ってるでしょ////」


ドリアドは嬉しそうにオカマ声で話す。


「誰がお前なんか襲うかー!気持ち悪い声しやがってー!!」


「誰が気持ち悪い声ですってー!!」


ドスの聞いた気持ち悪い声で少年を叱り、頭を握る力を強くしている。


「いてー!痛い!離せ!!!」


「ドリアド、そろそろ離したほうがいいんじゃあ……」


少年が涙目になり可哀相だったので、ドリアドに離すよう提案する。ドリアドはゆっくりと地面に少年を下ろし、手を離す。


「この妖怪若作りジジババアー!」


少年は私の背中に隠れて、負け惜しみを言う。


「あっらぁ~だれがキキララですって?」


木の精霊は耳が捻じれているようだ。ドリアドが握り拳を見せつけ威嚇する。少年は背中から顔を覗かせていたが、すぐに隠れた。心は女性と言っていたので、年齢のことはタブーなようだ。


「お名前、聞いてもいいかな?」


顔だけを動かして、後ろにいる少年に話しかける。背中に隠れる少年の姿は浅緑の髪に深碧の目をしていた。年齢は5才くらいの子どもに見えた。


「俺は、コディマ」


「私は光の国の冒険者フィーナ。コディマ君は何歳かな?お家分かるかな?」


「馬鹿にするな!俺はもう35才だぞ!」


「さ、ささ三十五歳!?年上ー!!」


驚きの白さだ。ビックリしすぎて白目を向いてしまった。


「あーえっと。ドリアドさん、エルフは何歳から大人なんでしょうか」


「だいたい100才を超えてからかな。100才超えてやっと食べ頃って感じ~。子どもなのに襲ってくるマセガキは置いといて行きましょ」


「え!いや子どもを何もないところに置いていくなんて出来ないですよ。というかドリアドさんの姿はもう誰にも見えなくなってしまったとか言ってませんでしたっけ?」


「その子以外は誰も見えないのよぉ。でもその子に助けを求めてもね~。むしろ殺されそうな勢いだし?」


ドリアドはコディマを置いてどんどん森へ進む。コディマのことは心配だったが、何かをしてあげられるわけではないので、ドリアドの後を追いかけた。そしてその後ろにはコディマがついてきていた。


「道がわからないとかじゃねーからな!家の方向が同じなだけだからな!」


後ろをチラチラ振り返っていたら怒られた。家に帰る方向が分からなくなっていたらしい。


 しばらく歩くと塀が見えてきた。おそらくあの中に原初の樹があるのだろう。塀の空いているところから入ろうとすると普通に止められた。


「おい貴様、だれだ?どこの村の者だ?」


「村というか、別の国の者というか、えっとそのですね……。」


人と分かったら、原初の樹には辿り着けない気がする。何を言えばいいかわからず途中から口籠る。


「コディマ君を届けに来ました」


咄嗟に思いついたことを言い、後ろにいたコディマ君を風球で運び、門番の前で下ろす。


「う、うわぁ。村長を呼べー!」


風魔法にビックリした!ではなく、コディマに怯えたような声を出して、村長を呼びに言ってくれた。ドリアドに依頼されたので原初樹木を見せてくださいと言って信じてくれる善良なエルフであることを願う。


 門番が近くの少し大きな木にもたれかかった白髪のおじいちゃんエルフに声をかける。


「村長!起きてください。コディマ君が帰ってきましたよ」


「いやそれ、ただのホームレス!!!村長じゃねえから!!どいつもこいつもボケやがって!俺が呼んでくる」


コディマが村長を連れてきてくれた。正直先ほどのホームレスと瓜二つである。というか同一人物では?


「こんにちわ。ホームレスさん。私はフィーナと言います」


(勝手に人の名前を決めるな)


光の精霊を無視して話を進める。


「これは丁寧にどうも。わしはヤドナシと言います。この第1村の村長をしております」


「宿が無いなんて大変ですね。誰かー!この方を家に泊めて頂けませんか」


「誰が玉無しじゃー!!!まだまだわしは現役じゃー!!」


村長と思われる白髪のおじいさんに思いっきり頭を叩かれた。元気がありすぎる。本当に現役のようだ。玉の話をされたので自然と股間に目を向けると、ドリアドがおじいさんの股間をまさぐっていた。まさぐった後は、腕をまげ、手のひらを上にし、これはダメだ。と頭を振っている。見えないことを良いことになんて失礼な変態なんだ。


「おぬしらは、揃いも揃ってアホばかりか!まともに会話できるやつはおらんのかの!」


光の精霊が出てきた。周りのエルフ達も不思議そうに見上げている。木の精霊以外は信仰が無いようだ。


「なにこの光る球?」


「誰がタマだ!!」


「こ、これは、100年前に失われたわしのタマの片割れじゃ」


村長が光の精霊のいる高さまでジャンプし、股間が光り輝く。


「わしの光を汚いものに使うなあああああああ」


光の精霊の声が村中に響き渡った。

主人公所持金:15銀貨98銅貨

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