第10話 公爵令嬢は準備したい
カクヨムにもありまする
翌朝、桜師匠と一緒に冒険者ギルドへ行き、薬草10束採取と魔木1.5m採取の依頼を確認する。
「フィーナ、今から行くところは分かる?」
「はい!採取するため森へ向かいます」
「そうか。では採取はどのようにするのかな?」
「まずは鍛冶屋へ行きたいです」
採取するために必要な短剣を買いに行かなくては、採取もできない。午前は鍛冶屋へ行くことにした。
「いらっしゃい!」
剣がたくさん飾られた部屋の右端にカウンターがあり、そのカウンターにどっしりと構えた男が挨拶をしてきた。
「ジン、フィーナの体格に合う短剣を一本見繕ってほしい」
ジンと呼ばれた小太りの男が剣の手入れを止めて、体格を確認する。
「採取用、護身用、魔物用どんな剣がいい?」
「主に魔物解体と採取が出来れば良い」
「なら万能剣だな。短剣だとこれはどうか?持ってみろ重すぎないだろ?」
ジンという小太りの男性に渡された剣はたしかに重すぎず、鍛えていない私でも十分に振り回せる短剣だった。
「とても扱いやすいです」
「扱いやすい剣が一番だ。この剣にしよう。いくらだ?」
桜師匠がジンに値段を確認する。
「50銅貨だ」
昨日76銅貨のうち、30銅貨を宿代、7銅貨をご飯代に使ったため、残り39銅貨しかない……。
「す、すみません。手持ちが39銅貨しかなくて……」
「あははは!お嬢ちゃん、見るからに貴族のような服装なのに、50銅貨も持ってないのか!その短剣は中古だし、30銅貨にするよ。本当は柄と鞘も合わせると70銅貨なんだがな。鞘と柄も嬢ちゃんに合うものに交換してくるからちょっと待ってな!」
「ありがとうございます」
本当に手持ちがないので、店主の好意に甘える。店内に飾られている剣をみていると、光の玉のような、光のもやが体の中から出てきて、一つの短剣の周りを飛び回る。
(フィーナ、この剣を買え。この剣は良いぞ)
(いきなり出てきて何言ってるの。もう残金9銅貨しかないのに買えるわけないでしょ。てか隠れてなくていいの?周りに人いますけど)
(周りには見えん)
いっそ周りにも見えてくれたほうが、独り言にならなくていいけれど、見えたら見えたで光の精霊と契約していることがばれてしまうのでなるべく避けたい。
(周りにも見えるようにしてやろうか?)
(いいえ!結構です!!)
「嬢ちゃん、その短剣に目をつけるとは、良い目をしてるね!それは魔伝道の剣で、魔力を攻撃力に変換することができる剣なんだ。魔法使いがよく持ってる剣だね!」
短剣の前で光のモヤと話していたからか、その短剣がほしいと思われたようだ。
「ちなみに、おいくらですか?」
「レアものだからね。ざっと10金貨ぐらいさ」
「10金貨……」
「こいつはさすがに値引きは出来ないぜ。鍛冶屋でつくれる剣じゃないからね。どちらかというと魔道具の分類だしな」
「お金がたまったらまた来ればいいさ」
師匠の言葉に頷く。
ジンから短剣を受け取り、30銅貨を支払う。
短剣を腰のベルトに差し、鍛冶屋を出て、森へ向かう。
主人公の所持金:9銅貨
服装や髪型を平民にしても、貴族と思われるのはこれ不思議。日本でもヨーロッパでも中世の農民は古着がメインで汚れもついていたことでしょう。主人公は服装は常にキレイで、中古を身にまとってはいないので、平民からすると貴族に見えるのでしょう。
後書きに設定を盛り込む謎使用




