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第49話 油断した隙に
「まあとにかく問題ねえなら良いけどよ、困ったら頼れよな。」
「ああ、わかった。」
とりあえずは何とかなったな、この感じはもう教室に戻るだろう。時間的には7分程かもっと長く感じたけど意外と経ってないな。何はともあれ良かったと、そう思ってた矢先…
「そうだ連、なんか2人から話したい事があるんだってよ。じゃあ俺は先に行ってっから。」
えっ?…えっ。
「いやちょっと待って…」
ガチャ、バタン…
健斗がドアを閉めてった音が響く。やってくれたな健斗ぉ…俺は部屋の中の空気感に潰される前に逃げようと
「わ、悪いけどまたの機会にな。ほらもうすぐHR始まるし。」
そう言って、ドアに手をかけた所で反対の手を掴まれる。
「予鈴鳴ってからでも間に合うじゃん。それにそんなに時間取らないって。」
またも今度は阿黒さんに捕まり逃げようという試みは失敗した。




