第45話 欠けてるってレベルじゃない
いいねしてくれた方、ありがとうございます!もちろん見て頂けるだけで感謝です。(ずっと言えてなかった人)
「おにい、おはよう。」
「ああ、おはよう。」
月曜の朝、昨日のあれから本当に元通りになった妹と朝食をとる。きっかけなんて些細なものなのだという事を痛感しつつ、健斗に内心で感謝しておく。
「おにい、行ってきます。」
「いってらっしゃい。」
先に出る妹を見送って、自分も準備を終えて待つ。
その後しばらくして、インターホンが鳴った。
「おはよう、健斗。」
「おうよ。」
車に乗り込んで健斗と挨拶を交わす。さて、昨日の続きを話して貰うか。
「それで、昨日の件は?」
「あー…なあ、昼休みでも良いか?」
深山さんも気にするのか、それとも他に理由があるのか。しかし昼休みは頼んでた事もあるし避ける他ない。
「いや昼休みは困るな。もう先に予定が入ってる。」
「あーマジ?…ちなみに何が入ってんだよ?」
うーん…バラしても問題なさそうではあるんだけど、何を渋ってるかわからない以上話さない方が賢明か。
「話せる内容じゃないな、プライバシー的に。」
まあこう言えば深入りはしてこないだろ。
「…プライ…バシー?って何だ?」
「えぇ…マジで言ってんの?」
健斗の知識はどうなってるんだ本当に。
「いやなんか、スマホとかでたまに出てくるけど、よくわかんねえけど飛ばして良いって言われたしな。」
前から天性の機械音痴だとしてもこうはならないだろ。仕方ないので送迎中に健斗に色々常識的な範囲を教えるのだった。




