第27話 男子の特権的な
11時にギリギリ間に合わなかったけどどうかご了承をば
「わざわざ待って頂いてすみません。」
「別に男子生徒がいる以上私には監督責任があるしな、別にそれは構わないさ。」
そう言って笑う万野先生。普段ずっと仏頂面だから笑みを浮かべるところでさえ見た事なかったんだが。
「それより、わざわざ他生徒が行くのを待ってまで何が話したいんだ?」
「ああ、それがなんですけど…」
まあ万野先生も聞いてきたし早速本題について話す事にした。
「ふむ、まあ要約すると他クラスの生徒と接触するのに、おおごとにしたくないから便宜を図ってほしいって事か?」
色々誤魔化す都合上、冗長になってしまった俺の話を万野先生が要約した。
「それは構わないが、何をするつもりなのかは聞いていいか?」
「えっと、そうですね…」
まあ当然それは聞いてくるよね。…うーんどうしたものかな。それっぽい理由が思いつかず、返答に困っていると
「ああいや、困らせるつもりは無いんだ。ただ普通の男子生徒は、わざわざ他クラスまで関わろうとはしないからな。大体そういう事を言うのは、決まって無理に何かをやらされてる事が多い。そうでないなら、別に構わないさ。」
「…あー、それは大丈夫です。」
「そうかい、君も早栗君もだいぶ男子としては普通から外れてるからな、そういう事じゃないなら安心だ。無論、いつでも相談に来てくれて構わないぞ。」
…うん。俺が健斗と同じ例外扱いなのはあれだが良い先生だ。…健斗よりは目立ってないつもりだったのになぁ。
「それでどのクラスにするんだ?Bクラスで良いのか?」
「あーBクラスって山名さんがいるクラスですよね?」
「うん?そうだが、山名がどうかしたか?」
「別に山名さんが悪い訳じゃないんですけどね…こちらの都合で悪いんですが他のクラスにして貰えますか?」
「そうか…わかった。…昼休みでいいんだな?」
「はい、よろしくお願いします。」
これ俺が女子だったり前の世界だったりしたらこうはいってなかっただろうな。まあ使えるものは使ってくべきだからあんまりそういう事を考えないでおこう。




