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閑話 裏の失敗者 前編

阿黒京視点―――――――――――――――――――


「あーあ、失敗したなぁ…」


 駅近くにあるレストランで私はそう呟いていた。思い出すのはつい先日の出来事、城加君についてだ。 


 呼び出されたあの日、私はあのゲームで周りの友達に勝てて調子に乗ってた。私だけがこのゲームの必勝法を知ってるような気分で、先にとどめを刺せれば勝ちだと思って交換ようって見せてくれたカードの中から低いコストのカードだけをぱっと見て選んだ。


 そうした結果が私の逆転負け。勝ち確だと思ってた場面からひっくり返されて負けて本気で悔しかったんだけど、城加君にみっともないところを見せるのが恥ずかしくて誤魔化して城加君を誉める事にした。


 それが失敗だったのか、悔しさが隠しきれなかったのか、はたまた試合結果のせいなのかは分からないけど、それを最後に話しかける間もなく城加君は切り上げてしまった。


 それから城加君が話しかけてくれる事は無かったし、昼休みには何処かに居なくて話す機会も無かった。


 だから今日、早栗君が企画した懇親会的なのに参加すれば話す機会あると思ったんだけど、なぜか城加君は来ていなかった。


「何辛気臭い顔してんだ阿黒…さん。」

「いや〜そうかな?そんな事無いって。」


 いきなりそう聞いてきた早栗君に、曖昧に誤魔化し笑いを浮かべながら返答した。


「…連に関係することか?」


 そう聞かれた私は心臓が止まりそうだった。

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