閑話 Bクラスでの出来事 前編
またしても申し訳ないです
山名翠視点―――――――――――――――――――
どうしてこんな事になっちゃったんだろう…昨日頑張ってやった宿題がその原型を止めない程にマーカーで塗り潰されてるのを見て私は、呆然とするほかなかった。
遡る事1週間前、私は期待に胸を膨らませ深華高校に入学した。数少ない男子特校の1つで1番新しい、今1番人気のある高校だ。
必死に勉強したけど残念ながらAクラスには入れずBクラスだったけど、隣のクラスだしもしかしたら男の子と関わり合いになれるかも知れない。それに今年頑張れば来年Aクラスになれるかもだし、なんてそう思っていた。
入学2日目の昼休み、私は教室で弁当を食べていた。学食も購買あるけど男の子は行かないからって弁当を持参して接触を試みる人も少なくないそうだ。かく言う私も弁当を持ってきていた…作ったのはお母さんだけど。
まあ朝の時点で大した理由なく男の子に接触を試みるのは罰則になるって先生から言われて、みんな教室で食べてるんだけど。
そのせいかみんな心なしか気が立っているような感じだった。その日の私は気づかなかったけど、きっと私もそうだったんだと思う。
ガタッ!
いきなり横から私の机に向かって後ろ向きにぶつかってきて、机の上にあった空いたままの水筒が倒れる。
「チッ濡れたじゃねーかよ、なあ?」
「…そっちがぶつかってきたのに。」
つい口から出てしまったその呟きが相手にも聞こえてしまったようで相手の目尻が吊り上がる。




