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第22話 応対
とりあえずいつもの男子自由室に移動した。
「あの、えっと…失礼します。」
「そんな畏まらないで、こちらこそ無理に呼んでごめんね。」
「いえ!そんな事、ない…です。」
これは中々無理をさせてしまったようだ。しかしどうやって妹は接触したのだろうか?
「妹伝手にわざわざ呼んでしまって申し訳ないけど、自分でなんとかするつもりだから手伝ってもらうことはないんだ。」
「…え?」
この子に無理に手伝わせるのは忍びないし、妹にも役に立ったって感謝すれば丸く収まるだろう。
「そういうわけだから大丈夫、妹にも上手く伝えておくから。」
「…いや、その。」
こう言っておけば安心できるかな?ちょっと戸惑っているようだけど、この子にとってはいきなり無理矢理呼ばれたと思ったら即帰された訳だし当然だろう。
「まあそういう訳だから教室に帰って大丈夫だよ、わざわざ呼んでごめんね。」
「…いえ!私何でもします!だから手伝わせて下さい。」
…思った以上に妹の圧はでかいらしい。




