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第21話 例の子
「つまり、別のクラスの人と交流を持ちたいの?」
「まあ、そんな感じかな。」
何をやっているのか明確に知られたら妹がどこまで動こうとするか想像つかないし大幅にごまかしておく。これなら精々先生にとりあう程度で済むだろう。何やら思案顔だし何もしないで済ますつもりはなさそうだ。
「わかった、まかせて。」
「ああ、うん。」
別に何もしなくて構わないんだけど、そう言っても聞いてくれなさそうなので曖昧に同意しておく事にした。
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特に何も改良できないまま月曜日が来た。昨日夕飯の時になにやら妹からあっちから来るからと言われたけど、教室の中まで呼ばれるとすごく目立つからこちらから廊下に出ておく。
「あの…えっと。」
そうこうしてると誰かに話しかけられる。あれ?確か先週話しかけてきた子だよね?
「あー君がその、妹から呼ばれた伝手なのかな?」
「あっはい!」
どうやらあっていたようだ、別件だったら気まずくなって困ってたしあってて良かった。




