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第20話 週末
週末、あらかた思いつく限りの案を出し切った俺は、PCを前に呆けてた。正直これ以上簡略化すると原型が残らないだろうし、一旦後に回して他の事を考える。
他クラスの人に伝手がないまま呼び出すなんてのは難しいし出来たとしても大きく目立つ。阿黒さんなら上手くやれそうだが生憎あの失敗後に特に関わりも無く無理だろう。
そうやってあれこれ考えていると
「おにい、ご飯だよ。」
妹にそう呼ばれて自室を出て昼食をとる。
「おにい、考え事?」
「ん?…あーまあ、大した事じゃないよ。」
「私がなんとかしてみせる。」
そう言って妹が胸を張る。大した事じゃないって言ってるのになんでそんな任せて貰うようなそぶりなのか。
「大した事じゃないんだって。」
「なら話して。」
そんなに信用ならないか…まあこれは話しても大して重くなる要素ないからいいか。




