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第18話 失敗

「いやー負けちゃった。」

「強かったよ阿黒さん、正直ギリギリだった。」

「いやーでも。」


 阿黒さんが笑みを浮かべる。その笑みに苦味が混ざっているのを見て俺は、やっと失敗に気がついた。


「城加君はすごいね。このゲームに結構()()()のに…ねぇ城加くん

「みんな協力してくれてありがとう!もう昼休みも終わっちゃうしこの辺で終わりにするね。これについては内緒にしておいて貰えるかな?」


 阿黒さんの言葉を遮って終わりにする。難しいと言う言葉が先に出てしまった時点で、カードゲームをやるのに楽しさより難しいさの方が先に立ってしまうだろう。過去にも同じような形で失敗したのに久々に真っ当に対戦ができると思って浮かれてしまっていたのだろう。


――――――――――――――――――――――――


 午後の授業を終えて帰る。昼休みの合間に健斗が何かをやったようだがそれを気にするような気分にはなれなかった。


「どうしたんだ連?そんなしけた面しやがって。」

「ああいや、なんでもないよ?」


 顔に出さないようにしていたつもりだったが失敗していたようだ。取り繕うように笑みを浮かべて誤魔化したけど上手くいったかわからなかった。


「そうかよ。」


 健斗はそれだけしか言わなかった。

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