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第一章 プロローグ
創造主教会発行 「やさしいよげんしょの本」より予言書意訳文抜粋――
『はじめに、きんいろのひとみを持つ神さまが空と地をおつくりになりました。まるいたまのかたちをした地と、空にうかぶふたつのたいらな地ができました。神さまのおちからであるまりょくが、できたばかりの世界にみちていました。
つぎに神さまは光とやみをつくり、光をひる、やみをよるとよびました。
神さまは空にくもを、地にうみをおつくりになりました。うみのないところはりくとよびました。空のふたつのたいらな地のうち、たかいところにあるほうを神さまがすむせかいにしました。
神さまは、地に、くさや木や花をおつくりになりました。空に、たいようと月とほしをおつくりになりました。うみにおよぐさかなを、空にとぶとりを、りくにはしるけものをおつくりになりました。さいごに、にんげんをおつくりになって、しゅくふくしていいました。』
「こんなすごいの創っちゃうなんて、マジ天才じゃない?!」
……だれも神さまをほめたたえることができなかったので、神さまはにんげんに、「言葉」をあたえることにしました。