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Days   作者: ユーキ
1/1

怠惰1」

「さて、どうしたもんかな」


俺は、床に広がる血だまりに沈む中年の男を見ながら呟いた。

どう死体を処分するか。

今までは大概事故に見せかけてきたので、ここまで露骨な殺人を犯したのは初めてだ。

包丁には俺の指紋がバッチリついてるし、誤魔化すのは無理だろう。


「ねぇ…」


俺は突然背後からの少女の声に驚き、振り向いた。

しかし、そこには壁があるだけだった。

俺も頭がイカれたかなと思いながら、振り向くと、


「…!?」


無い、死体が…無い。

逃げたかという考えが一瞬頭を過ぎったが、血だまりさえもなくなっている。



「…とすると、俺はマジでイカれたのか…?」


俺は落ち着こうと天井を見て、それから死体のあった場所に視線を戻す。


「うぃーっす。私、ベルフェゴールって言うんですけどー」


そこに今度は絵本の王様のような格好をした少女が立っていた。


「ここの死体が無くなってたのにびっくりしてんでしょー? 私が消してあげたのよー」


気だるそうな表情で、少女は訳の分からない事を言い出す。


「ちょっと待て。まずお前は誰だ」


「いや、だからベルフェゴールだって…」


「ベルフェゴール? 悪魔の?」


「そー」


「ここにあった死体は?」


「私が消した」


「なるほど…いや、全く意味がわからないが」


目の前の少女は悪魔らしい。

全く納得出来ないが、とりあえず話を進めよう。


「何で死体を消した?」


「あーそれね、初回特典みたいなもんよ」


「初回特典?」


「そう。それでね、死体を消してあげた見返りに私に協力してほしいの」


「協力…何だ?」


「天使を殺してほしいの」


困惑する俺に、少女はダルそうにそう言った。






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