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悪者は誰…?(1)
放課後、彼を屋上へ呼んだ。
理由?そんなものは決まっている。
こんなベタなシュチュエーション。ばれてもいいと思い彼を誘った。
「どーしたの?」
彼は僕を真っ直ぐ見て言った。
「ごめんね。言いたいことが…あって。」
僕は俯いた。
「なんだよ。そんなに暗い話なのか?辛いことでもあったのか?」
彼は心配そうに僕の顔を覗いた。
「ぜんぜん、そういうのじゃないんだけどね。」
目をそらす。
「あのっ…。」
勇気を振り絞ってぼくは声をかけた。
でも。なぜか声は言葉は続いてくれない。
「…もしここじゃ言いづらいことなら今日お前ん家行く予定だから、家で聞くよ?」
「…え?」
嫌な汗が僕の頬をつたる。
「どういう…。」
僕の言葉をさえぎって彼は続けた。
「ほら、行くぞ。」
手を引かれて僕は自分の家に向かったのだ。
彼はいつも以上の笑顔を向けたのだった。
僕…大丈夫かな。
作者の私でも不安になっちゃうな。
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