番外編『バレンタインには・・』
今回は彼が主人公です。
あほなので突っ込みをたくさんして下さい。
「チョコレートって食べれる?」
バレンタインの前日にあいつが言ってきた。
「あぁ・・・別にたべれるけど?」
本当は食べれない。
なぜか分からないけど見栄を張ってしまった。
「よかった。」
笑顔がかわいい。
「なに?俺にくれるの?」
俺はあいつをからかってみた。
「なっ・・内緒だよ!!」
あいつは赤くした顔を下に向けた。
「うん。」
俺は、あいつの頭に手を伸ばしたのだ。
次の日、俺は変に緊張していた。
「おはよ!」
あいつは後ろから声をかけてきた。
俺の顔を覗いて・・
「はっはよ!!ゲッゲンキカ?」
動揺がすごく日本語ががたごとになってしまった。
「どうしたの?」
クスッと笑われた。
「なんだよ。」
「別に-。」
いつもはうざいだけのチョコなのに、まだ貰ってもないのに喜んでしまっている自分がいた。
「俺きも・・」
鼻で笑ってしまった。
放課後・・
「じゃあね。」
普通に放課後がきてしまった。
「おっおう・・」
おかしい、女子にはいっぱい貰った。
なのに本命がこない・・。
「なっなあ・・チョコ・・くれないの?」
思ったことが口から出てしまった。
「・・えっぁあっと・・・」
おどおどしている。
「ごめん、さぁっ帰ろっか?」
あいつの手を引く。
「ううん。これ・・。」
彼の手からチョコらしき物が出てきた。
「あ・・ありがとう。」
「すぐ渡せなくてごめんね。君が貰っているチョコがすごくて。」
「なんだ。そういうことか。」
俺は安心した。
「嫌われたのかと思った。」
俺はいつからこんなに口が軽くなったのだろう。
久しぶりにあいつのいろいろな顔が見れた。
今日は満足だった。
ただ嬉しかった。
ただそれだけ。
こういう男子いやですよねw
自分で言うのも何ですけど。