馬鹿どもの宴
---あなたはどうしてこんな小説を書いたのですか?---
この世の中にどうしても一太刀浴びせたかったんです。
---20代の若者中心の描写が多いですが実話ですか?---
実話をもとにしたフィクションです。
---どんな人に読んでもらいたいですか?---
自分が病んでるかもしれない。もう駄目かも知れない。
そういう人に読んでもらいたいです。
---あなたは何者ですか?---
しがないアホです。
---最後に一言---
ゆっくり気長に読んで下さいな。
「今日何する?」
飲み明け、仕事は休みの連絡も入れた。得意の仮病だ。
今日は高熱のせいにした。体温計は家には無い。
数秒しか続かない罪悪感をぬぐいさり、ソファで寝ぼけている友人に声をかけた。
はじめまして。
簡単に自己紹介。
尚太郎。23歳。職業は学生。彼女はいない。フツメン。
話せる特技とかは無いから割愛する。
ここに書くのはたしかに起こったリアルなんだ。
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「とりあえず、キメるっしょ?」
寝起きとは思えないような機敏な動作で、カマに大麻を詰めるこのバカ野郎は広也。
広也は、市内のパチンコ店のオーナーの息子で見事なボンボン。
ガタイは良いが、頭が微妙に足りない。
年は1つ下。
このツレとは、もう3年の付き合いになる。
「はい、どうぞ。」
広也が俺にカマを回す。
大麻なんて、この土地じゃ煙草よりも安い。決してオランダではない。ある国の北の大地が舞台だ。
何のためらいもなく、空気のようにネタを吸い、思いっきり吐き出す。
「この時間にネタ吸ったら、1日家から出ねーだろ。」
俺は広也に言った。
「まぁ、いい感じにキマったら見えてくる世界もあるよ。」
ニタニタ笑いながら、俺が戻したカマで、ネタを吸う。
ちなみに、二人とも仕事はしている。
俺は、昼間は大手の通信教材を売るコールセンター勤務。夜は繁華街でバーテンダー。
さらに夜間の大学に行っている。
広也は向かいの店のバーテンダー。
二人とも基本的に、「なんとかなるさ」っていうテキトーな考え方。
「尚ちゃん。なんか酒ないの?」
こいつまだ飲む気か?
それでも
「そこにウイスキーない?」
止めないのが俺の流儀。
よくある俺らの日常がこんな雰囲気。
外はやっと春めいてきていい感じだ。俺が去年借りた1LDKのマンションの窓からは、太陽で輝いている
綺麗な川がよく見える。
いつも思うことだが、外とこの部屋の中は別の世界だ。
この世界には確実に表と裏がある。
そして裏でしか生きれない奴もいる。
人生を道に例えたとして、この道の先が奈落の底でも俺は気にしない。
「じゃ、俺はもうちょい寝るわ。」
仕事を休んだので、もう少し寝ようと思った。
寝て起きたら、夕方位にはなってるだろう。
そしたら街に行って、適当に時間をつぶそう。
その後はクラブでもいこう。
「はいよ。わたくしはいい感じなのでコンビニ行ってくる。」
大麻を吸うと腹が減るんだよ。このバカまた太るな。
まぁいいや。おやすみなさい。
俺は、玄関の閉まる音と共に眠りに落ちた。