少年サッカー 第4話 短編版
ユースケに「コーチはみんなトレ・シューだよ」と言われ、形から入ってアディダスのトレシューとウェアを買った。村上コーチから借りた公式ルールブックも読み始めたが、4級審判資格が必要と知り、急にプレッシャーが増す。
直接FKと間接FKの違いをユースケに出題すると即答され、「知らなかったの?」と笑われた。
金曜夜のコーチ会では、明日の練習メニューの説明が進む中、6年担当の高橋コーチが「ユーキの母親に、なぜ試合に出れないのか聞かれた」と困った顔をする。
吉田代表は「たまにいますよ。ポジションや起用に口を出す親御さん」と苦笑した。
高学年になると実力差がはっきりし、ポジションも固定される。
村上コーチは「ナオヤは後半の切り札。リュージも途中出場させますよ。存在感だけで相手が焦ります」と話し、山下コーチも頷く。
一方ユーキは特徴が薄く、起用すると他の選手が疑問を持つ可能性があるという。
「勝つためのベストメンバーで決めています」と答えた高橋コーチに、吉田代表は「理念に沿っています。親御さんへの説明は私がします」と支えた。
――コーチは大変だ。練習、試合、選手、親。無償で続ける精神力に頭が下がる。
それでも、こうして話せる仲間がいることが少し心を軽くした。
翌朝、新横の河川敷でピッチ作り。石灰で白線を引く作業は想像以上に難しい。
選手たちも手伝い、なんとか9時に完成した。
――これは慣れるまで大変だ。
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