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#43 作戦

 緑が突き止めた小鳩の居場所は何の変哲もない一戸建て住宅だった。


「え、ここ?」

「はい。声は聞こえませんが、足取りはここで途絶えています」

「声が聞こえないってのは怪しいな」


 意を決してピンポンとチャイムを鳴らす。

 しかし、誰も出てこない。


 仕方がないので他の家も訪ねて、小鳩を見かけていないか聞き込みをすることにした。




 一通り聞いて回ったが、有力な証言が得られないまま、元の場所へ戻ってきた。

 もう一度チャイムを鳴らしてみるが、やはり留守のようだ。


 仕方がないので諦めて帰ろうとしたとき、玄関から人が出てきた。


「何の用ですか?」

「突然すみません。今友達を探してまして、この子なんですけど、見てませんか?」


 私はこれまでの聞き込みと同様に、小鳩の写真を見せながら尋ねてみた。


「ああ、その子なら見ましたよ」

「本当ですか!」

「向こうのコンビニを曲がっていったような」


 視界が歪んで、車に酔ったような気持ちの悪さを感じる。

 何とか耐えてみたが、話し声がだんだん遠ざかっていく。


 私の名前を呼ぶ声が聞こえた気がした。




 気が付くと私は知らない部屋にいた。

 周囲を見渡してみると小鳩がいた。他にも何人かいる。

 愛佳もいたが、緑は見つからなかった。


 状況がわからない。

 混乱していると愛佳が教えてくれた。


「どうやら捕まったみたいだ。あいつの仕業だったんだな」




「ここから出よう」


 私はここにいる全員に向け、そう提案した。

 しかし、愛佳を除いて誰も賛同しなかった。


「どうして」

「無駄。どうせ出られないよ」


 小鳩が返した言葉に、皆同意する。


「私はやるよ。一人でだってやる」

「私を忘れんなって」

「そうだった」


 こうして私たちの脱出作戦が始まった。

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