#42 捜索
小鳩が登校しなくなって数日。担任は風邪だと言ってはいるが、皆怪しみ始めている。
美幸らからの連絡も一向に来ない。
しびれを切らした私は、自分から連絡を取ることにした。
返事はすぐに帰ってきた。
会って話したい、そう伝えたらすぐに場を設けてくれた。
「調べてみたが、誰も知らないらしい。消されたんじゃないか、なんて声もある程だ」
「わたしたちには見つけられなかったけど、もしかしたら、みどりちゃんなら見つけられるかも」
美幸の提案を受け、休日練習の終わり、電車を待つ間に緑に聞いてみた。
すると、緑は急に黙り込んで何の反応も示さなくなってしまった。
仕方がないので、私は愛佳と話しながら緑が元に戻るのを待つことにした。
「わかりました」
しばらくして、緑が急に声を上げた。
私は驚いて小さく叫んでしまった。
「何かわかったのか」
「はい。小鳩さんは音鳴市の鏡山にいます」
シミラの声を聞く能力を使ったのだろうが、はたから見ていると奇妙だ。
「鏡山……どうやって行くか……」
「どの辺なの?」
「北の方だな」
「行けなくない?」
「頑張りゃ行けるだろ」
「それはそうだけど」
示された場所は駅から遠く、私の家から見ると上りになっている。
しかし、いくら相容れないと言えども、友人を見捨てるわけにはいかない。
私たちは一旦準備に帰ってから現場へ向かうことにした。
「お待たせ」
私服に着替え、自転車で音鳴駅前に向かう。
到着すると既に二人とも集まっていた。
そういえば私服で会うのは珍しい。初めてかもしれない。
出発前に一応提案してくれた美幸にも連絡を入れておく。
大まかな道は愛佳の先導で走る。
一応地図アプリの案内を聞きながらだったが、特に迷わず目的地周辺に到着した。
「緑ちゃん、具体的な場所ってわかる?」
「少々お待ちください」
そう言って探し始める緑を見守る。
無言の時間はとても気まずい。
「こちらです」
最初に探したときよりも早く手がかりを得たらしい。
さっさと走り始めた緑を一歩遅れて追いかけた。
「ここにいるそうです」
そう言って緑が停止したのは、何の変哲もない一戸建て住宅だった。




