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リナの冒険ノート  作者: リナ
リナの日
207/221

リナ、新しい発見の日

**20xx年10月12日(木曜日) 中学2年生**

**朝**


今日は学校で「地域探訪プロジェクト」という特別授業がある日。いつもより少し早く目が覚めて、カーテンを開けると朝日が眩しくて思わず目を細めた。


「リナ、朝ごはんできてるわよ」


お母さんの声が階段下から聞こえてくる。急いで制服に着替えて階段を駆け下りると、お母さんの作ってくれた和食の朝ごはんがテーブルに並んでいた。


「今日は特別授業なんだよね。楽しみ?」


「うん!地域のお店や施設を訪問して、その歴史や工夫を学ぶんだ」


お父さんが新聞から顔を上げて、「地域を知ることは、自分のルーツを知ることだからな。しっかり学んでこい」と励ましてくれた。その言葉に背中を押されて、「いってきます!」と元気に家を出た。


**午前**


学校に着くと、クラスメイトたちも今日の授業を楽しみにしている様子だった。私たちのグループは地域の老舗和菓子屋さんを訪問することになっていた。


お店に着くと、三代目という優しそうなおじいさんが迎えてくれた。「ようこそ。この店は明治時代から続いているんだよ」という言葉に、私は思わず「すごい!」と声を上げてしまった。


店の奥で実際に和菓子を作る様子を見せてもらった。繊細な手つきで餡を包んでいく職人技に、私はすっかり見入ってしまった。「一つ一つ心を込めて作っているんですね」と言うと、おじいさんは嬉しそうに微笑んだ。


「そうなんだよ。どんな時代になっても、この心だけは変わらない」


その言葉が心に響いて、私は一生懸命ノートにメモを取った。


**昼**


お昼は学校に戻って、グループのみんなでお弁当を食べながら午前中の体験について話し合った。


「あの職人さんの手つき、本当にすごかったよね」


「伝統を守り続けるって、簡単なことじゃないんだなって思った」


みんなで意見を交わしていると、それぞれが違う視点を持っていることに気づいた。一人では見えなかったことが、みんなと話すことで見えてくる。この感覚がとても楽しくて、私は自然と笑顔になっていた。


**午後**


午後は教室に戻って、午前中の体験をまとめる時間。私たちのグループは模造紙に和菓子屋さんの歴史や特徴、そして私たちが感じたことを書き出していった。


「リナ、絵が得意だから、お店の外観描いてくれない?」


友達に頼まれて、私は鉛筆を握った。図画工作は得意だから、こういう時は任せて!記憶を頼りに、あの趣のある店構えを描いていく。みんなが「すごい、本物みたい!」と言ってくれて、嬉しくなった。


発表の準備をしながら、「伝統を守ることと、新しいことに挑戦することは両立できるんだね」という気づきをグループで共有した。この発見が、私にとって今日一番の収穫だった。


**夕方**


授業が終わって帰り道、私は今日一日のことを振り返っていた。空は少しずつ茜色に染まり始めていて、そのグラデーションがとてもきれいだった。


「地域にこんなに素敵な場所があったなんて、今まで気づかなかったな」


いつも通り過ぎていた街並みが、今日は違って見える。一つ一つのお店に歴史があって、そこには人々の想いが詰まっている。そう思うと、私が住んでいる場所がもっと好きになった。


家に着くと、しろくんが全力で尻尾を振りながら出迎えてくれた。「ただいま、しろくん!」と頭を撫でると、気持ちよさそうに目を細めた。


**夜**


夕食の時、家族に今日のことを報告した。


「和菓子屋さんで職人さんの技を見てきたんだよ。明治時代から続いているお店なんだって」


「へえ、すごいね!」と太一が目を輝かせた。


お母さんが「伝統を守るって、本当に大変なことよね。でも素敵なことだわ」と言ってくれて、お父さんも「地域を知ることで、自分自身も成長できるんだ」と頷いてくれた。


食事の後、私は自分の部屋で今日の体験を感想文にまとめることにした。ノートを開いて、ペンを握る。今日感じたことを、素直な言葉で書いていこう。


**感想文**


今日は地域探訪プロジェクトで、地域の老舗和菓子屋さんを訪問した。実際に職人さんの技を目の前で見て、一つ一つの和菓子に込められた想いと技術の深さに心を動かされた。


明治時代から続くお店で、三代目の方が「どんな時代になっても、心を込めて作ることは変わらない」とおっしゃっていたことが、とても印象に残っている。伝統を守り続けることの大変さと、その中にある誇りを感じることができた。


午後のグループワークでは、みんなとそれぞれの視点を共有することで、私一人では気づけなかった発見がたくさんあった。「伝統を守ることと、新しいことに挑戦することは両立できる」という気づきは、これからの私の生き方にも活かせると思った。


いつも何気なく通り過ぎていた街並みも、今日からは違って見える。一つ一つのお店に歴史があり、そこには人々の想いが詰まっている。そう思うと、私が住んでいる地域がもっと好きになった。


この体験を通じて、身近なところにも学びがたくさんあることを知った。これからも好奇心を持って、周りをよく見ていきたい。そして、いつか私も誰かに何かを伝えられる人になりたいと思った。


今日得た学びを大切に、明日からもどんな時でも笑顔で、新しい発見を楽しんでいきたい。


田中 里奈

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