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リナの冒険ノート  作者: リナ
リナの日
176/221

リナ、一歩を踏み出す日

**朝**


リナは窓の外の青空を見上げ、胸が少し高鳴るのを感じていました。今日は放課後に開かれる合唱部の見学会の日。普段はあまり目立つことが得意ではなく、友だちも「やってみようよ」とすすめてくれたけれど、心のどこかで「私には無理かも」と思っていました。でも朝ごはんのとき、お母さんにそっと打ち明けると、「一度のぞいてみて、心が動いたらそれも素敵な出会いだよ」とやさしく背中を押されました。少しだけ勇気を出して「今日は、自分で決めてみよう」と決意します。


**午前**


学校では、合唱部のポスターや先輩たちの呼びかけが廊下に響いていました。「参加したい」と思う気持ちが芽生えたり、「やっぱり緊張するな」と迷いが大きくなったり、リナの心は揺れ動いていました。


**昼**


お昼休み、クラスメイトが「あとで一緒に見学行こうよ」と声をかけてくれました。そのあたたかさに「一人じゃない」と思えて、リナは迷いながらも「うん、行ってみる」と返事。お弁当を食べながら、「やらないで後悔するより、やってみたい」と気持ちを整えました。


**午後**


放課後、音楽室には先輩や見学の子たちが集まっていました。最初はドアの前で立ちすくみましたが、友だちに手を引っぱられ中へ。全員で簡単な発声練習をした後、みんなで歌ってみることに。最初は小さな声しか出ませんでしたが、次第に楽譜の音がひとつになり、気がつけばリナも自然と声が出ていました。「楽しい」と思える気持ちが、不安や恥ずかしさに勝った瞬間でした。


**夕方**


見学が終わり、部員の先輩が「よかったらまた来てね」と声をかけてくれました。リナは「自分にもできるかもしれない」と、小さな自信が芽生えます。帰り道、夕焼けに染まりながら「今日一歩ふみ出して本当に良かった」と思えました。


**夜**


夜、お母さんに一日の出来事を話しました。「緊張したけど、楽しかったし、自分でもびっくりするぐらい声が出たよ」と笑顔で伝えました。お母さんは「新しいことに向かうリナの勇気、すごく素敵だよ」とぎゅっと抱きしめてくれました。





**リナの感想文**


今日は合唱部の見学に初めて行きました。最初はすごく緊張したけれど、友だちや先輩に助けられて声が出せるようになり、とても楽しかったです。私は「どうせ無理かも」と思うことが多かったけど、今日は「やってみよう」と勇気を出せた自分がちょっと好きになれました。


新しいことに挑戦するのは怖いけど、踏み出してみないと分からないこともたくさんあるんだと気づきました。これからも気になったことには勇気を出して参加してみたいです。自分で決めて進む一歩が、少しずつ私の世界を広げていると思います。

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