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《バトル声劇台本》クロニクル  作者: うかんむり
クロニクル(男1:女1:性別不問1)
2/21

王都での衝突【リン】【アルカナ】【エリザベス】

0:王都は人で賑わっていた

リン:わあ! 久しぶりの王都だ!

アルカナ:ゔえ……人に酔った……

リン:大丈夫〜?

アルカナ:大丈夫に見えるか……?

リン:はぐれないように手でも繋ぐ?

アルカナ:馬鹿言え

リン:あはは。さて、じゃあ僕の屋敷に行こう。僕達の仲間を紹介するよ

アルカナ:は?

0:屋敷の広い廊下

0:広くて大きくて豪華な建物にアルカナは驚いていた

アルカナ:ここは……王宮か?

リン:王宮がこんな小さいわけないじゃん!

アルカナ:小さ!? この屋敷、一体俺の年収の何倍で建てられたんだ!

リン:ん? 僕にそんな計算できるわけないじゃないか

アルカナ:そうだな

リン:認めないでよ! ったく……上司への敬意を持ってよ〜。っと。この部屋だよ

0:扉を開くと、中には騎士が居た

エリザベス:リン様、長旅お疲れ様です

リン:これから大冒険が始まるんだ。この程度長旅でもないさ

リン:紹介するよ。アルカナ・ランフレート。リザ、僕たちの3人目の仲間だ

リン:こっちが僕の仲間のエリザベス・スレイブ・アッシュバーン。アッシュバーン男爵家とは古くから懇意こんいにしていて、リザと僕は竹馬ちくばの友だ

アルカナ:《スレイブ》?

リン:ああ、彼女は竜殺しを成功している

エリザベス:そうよ。あなたのように誰かの影に隠れてコソコソせずとも、竜を倒せるのよ

アルカナ:はっ! 俺が倒したのは龍だがな? お前とは格が違う

エリザベス:ぐっ、確かにあなたがさきの戦いで、不遜ふそんなる赤龍せきりゅうを倒す決定打になったのは知っているわ。でもあなたの名にはスレイブの名はない

エリザベス:あなたを一人前の戦士とは認めない

アルカナ:そうやって手柄をはやって、赤龍に単騎突撃した阿呆あほうのせいで、一体何人の仲間が死んだと思っている

アルカナ:お前みたいな勘違い野郎が味方を殺すんだ

エリザベス:言わせておけば……!

リン:二人ともそこまでだよ

リン:僕たちは今日からパーティだ。仲間なんだ。顔合わせだけのつもりだったけど、今日はここでお開きだね

エリザベス:今言った言葉、後悔させてあげる。リン様、お先に失礼します

0:エリザベスは扉を閉めた。扉の向こうから、かすかにグチグチ聞こえてくる

リン:ごめんね。あの子はちょっと負けず嫌いなんだ

アルカナ:負けず嫌い?

リン:僕のこと、アルカナに取られるんじゃないかって心配なんだと思うよ

アルカナ:あいつはお前の事が好きなんだな

リン:そういうのじゃないよ。彼女、あんな性格だから、まともに友達がいなくて、いつも一人だった

リン:でも強さが彼女を認めさせた。国中捜しても同世代で《スレイブ》を持つのはリザ一人

リン:尊敬もされるし、強くある事が、寂しがり屋なリザにはかけがえのない居場所を作ったんだ

アルカナ:そうか……必要とされる喜びは……俺にもある

リン:君たちは、仲良くなると思うよ

アルカナ:仲良く……

リン:仲間なんだからさ

アルカナ:そうだな……


0:翌日

0:グリータス邸

リン:早速僕達にミッションが入った

アルカナ:内容は?

リン:40メートル級の大型竜の討伐だ。作物を荒らしているらしい

アルカナ:翼竜か? 土竜か? 判明している印術の属性は?

リン:翼竜だね。おそらく属性は雷

エリザベス:そんなの知ってどうなるの?

アルカナ:一度、王都の商店で薬品を購入する。購入する薬品や防具の種類が決まる

エリザベス:竜を倒すのに、新しく防具を購入? 笑わせるんじゃないわよ。所詮、後方でしか戦えない貧弱者ね

アルカナ:お前が倒したのはどんな竜だ?

エリザベス:え? 中型の土竜よ

アルカナ:中型? 具体的な大きさは? 属性は?

エリザベス:えっと……

リン:確か5〜6メートル級の土竜だったよ

アルカナ:確実にその大きさは若い竜だな。多分、魔法属性すらないはずだ。そうだろう?

エリザベス:そうよ……物理攻撃のみの戦いだった

アルカナ:竜はモンスターの中で唯一魔法を使う。しかしそれは人間の戦士と同じように、実戦経験と教育によるものだ

リン:へえ

アルカナ:竜は基本群れて生活する。今回のやつもおそらくははぐれもんだ。だがこいつはエリザベスが一人で倒した雛竜ひなりゅうじゃない。育って父親に群れを追い出された、発情期ギンギンの若オスだ

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