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妄想大好きオタクの私が異世界最強になれるってほんとですか?!  作者: 志波ゆき
第五章 もう一人の仲間
86/128

86.ドキドキの理由

みんなで朝食を食べ終わり、いよいよサリュへと向かう。サネが小さい姿でトコトコ歩いているところは、とても可愛らしいが、街中でモンスターを見たことがない。というわけで、街ゆく人を怖がらせないよう、サネはタニアさんが抱えることになった。


「タニア、よく似合ってますよ。」

「どうも!」


タニアさんの満面の笑みが尊い。なんで私じゃなくて、タニアさんが抱えるのかって?そりゃあ、タニアさんが持ってた方がぬいぐるみっぽくて可愛いからだ。私が抱えるよりも、よっぽど絵になる。


「カリノが見たかっただけじゃなくて?」


アイリスがニヤニヤしながらこっちを見ている。


「べべべべ別に、そういうんじゃなくて!単に一般的に見てって話であって、私が見たいとかじゃないし。サネも私なんかじゃなくて、タニアさんみたく可愛い人に抱えられてた方がいいだろうし。このペアの方が映り良いし、可愛い人と可愛いモンスターでもっと可愛くなるとかそんなんじゃなくて、、、あれ?」

「カリノ、焦りすぎだ。」


私なにを言っていたんだ。自分が口にしたこと、全然覚えてない。でも、アイリスは腹を抱えて笑っている。


「カリノさん、どうしたんですか?」

「なんでもないです!!ほんと気にしないでください!」


タニアさんの上目遣いは、ドキドキする。私は思わず、目を逸らしてしまう。


「アイリスと二人だけの秘密なんて、ずるいですよ!」


そんなことを言われても、さすがに言えない。やばい、ムッとして口をふくらませている姿が可愛すぎる。心臓がはち切れそうだ。そんなことを言ってるうちに、始まりの道に来ていた。やっぱり、人が多い。


「みんなはぐれないようにね。」


ここで心配なのは、背の低いタニアさんだ。見つけるのは至難の業だろう。


「じゃあ、カリノが手繋いであげれば?」

「へ?」


いやいやいや、そんなご褒美、、、じゃなくて、アイリスでもいいんじゃないのか?!


「ん」


手に何かが触れた。と思ったら、タニアさんが私の手を握っていた。顔が熱い。動悸が治まらない。なんで、こんなドキドキするんだよ。


「いや、、ですか?」


また上目遣い。


「嫌なわけないじゃないですか!むしろ嬉しいくらいです!」


あれ、私何言ってんだ。最後のは、余計だろうが。


「へへへ、よかった。」


あぁ、可愛すぎる。こんなの耐えられるんだろうか。サリュに着く前に、倒れてしまいそうだ。できるだけ、このドキドキがタニアさんに伝わらないようにしなきゃ。


読んでいただきありがとうございます。

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