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妄想大好きオタクの私が異世界最強になれるってほんとですか?!  作者: 志波ゆき
第五章 もう一人の仲間
84/128

84.時間切れ

あれ、今何してたんだっけ。


「おいおい、寝不足なんじゃないのか?ちゃんと寝ないと、ガーベにも影響出てくるぞ。」


兄ちゃんは、ニッコリと笑った。いつもと変わらない兄ちゃんだけど、キキョウはずっと威嚇している。さっきよりも怒ってる気がするけど。


「カリノがタニアの未来予知の人物だとすると、今後重要な人材となってくる。頑張るのもいいが、体調管理は怠るなよ。」

「うん、肝に銘じておくよ。」


一回ガーベの使いすぎで倒れてるしな。兄ちゃんの言う通り、体調管理をしっかりしないと大事な時に動けないとか最悪だ。


「おっと、そろそろ時間だ。」

「もう行っちゃうの?」


兄ちゃんがこの世界で忙しくしているのは分かっている。でも、久々に会えたから、もっと一緒にいたいと考えてしまう。


「あぁ、このあとも会議があるんだ。ごめんな。」


兄ちゃんはそっと私の頭をなでる。


「それじゃあ、またいつかな。」


そう言って、兄ちゃんはギルドから出ていった。それを見送るために人が出ていき、ギルドの中は私たちだけになった。


「おい、ちんちくりん。」

「どうしたの?」


キキョウの表情はやっぱり強ばっている。でも、それを押し殺しているように見える。


「ギルドマスターは、カガチは、本当に兄なんだな?」

「うん、そうだよ。」

「俺の勘違いかもしれないが、なんかあの人、嫌な予感がする。いや、ごめん。人の兄ちゃんに何言ってんだろうな。忘れてくれ。」

「わ、わかった。」


とは言ったものの、あんなに苦しそうな表情をされたら、忘れられるわけがない。なんでそんなに辛そうなんだよ、聞きたいけど聞けない。そんな表情をしている。


「まさか、ギルドマスターがカリノさんのお兄さんだったなんて。」

「私もびっくりしました。」

「そりゃあ、カリノも強いわけやな。」


この世界で再会するなんて思わなかった。でも、目標とする人物が現れた。私は、兄ちゃんのようになりたい。昔のようにまた、追いかけることができるんだ。

読んでいただきありがとうございます。

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