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妄想大好きオタクの私が異世界最強になれるってほんとですか?!  作者: 志波ゆき
第五章 もう一人の仲間
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81.危険なモーヴェ

「じゃあ、噂の複数型も」

「うん、私だよ。」

「そうかそうか、頑張ってるんだな。」


兄ちゃんに認められることが一番嬉しい。目の前に兄ちゃんがいる、そんな現実が信じられない。私も死んでこっちに来たから、兄ちゃんもそんな感じなのだろう。


「それじゃあ、久々に思い出話を聞きたいところだが、まずは仕事の話をしよう。」


兄ちゃんは、私に席へ座るよう促した。私は大人しく兄ちゃんの目の前に座る。私だけの証言では、心もとないのではと思い、みんなも呼んだ。


「さて、モーヴェのことについてだ。」


モーヴェ?あの集団の名前なのだろうか。聞き馴染みのない言葉だ。


「カリノが証言した集団の特徴から言って、モーヴェで間違いないと思っている。奴らは、あの古城で儀式をしていたそうだな。」

「うん、我が主に命の盃を捧げろーみたいなこと言ってた。暗かったし、全員マントがぶってたから、顔までは確認できなかった。」


思い切り閃光弾とか投げて、目を眩ませるべきだったか、今考えてもどうしようもないが、やはり気になってしまう。


「君は通信型だったよね。」

「はい!」


アイリスがガチガチになって、緊張してる。兄ちゃんは、それほど凄い人なんだ。


「声ではなく、変な音がしたと?」

「はい、個人差はありますが、多くの人の心は、軽くエコーがかかって聞こえるんです。でも、古城で聞いたのは、なんと言いますか、人の声のようには聞こえませんでした。」


人の声じゃない、か。あいつらの言う、主ってのは誰なんだ。もし、その主っていうのが人間じゃなかった場合、アイリスはそいつの声を聞いていたことになる。でも、アイリスはモンスターの声は聞こえないはずだ。一体、何を聞いていたんだろうか。


「そうか。」

「ごめん、あまり力になれそうにないね。」

「いや、そんなことは無い。実際、モーヴェと遭遇したってケースが相当珍しいんだ。危険な集団だから、早めに対処したいんだけどね。」


遭遇が珍しいってことは、アジトとかも掴めていない。そもそも、どんな人達がいるのかってのも分かってないんだ。


「まぁあれだ、君たちのパーティは優秀だと俺は感じる。もしかしたら、頼み事をするかもしれない。その時は、協力してくれるかな?」

「もちろんです、僕たちにできることがあれば、協力します。」


みんなを危ない目には会わせたくないけど、世界を救うって、目標はこういうことも含まれているんだろう。


「?!」


なんだ、今の視線。なにか、おぞましいものを感じた。背中が凍りつくような、殺意?なのか。


「どうした、カリノ。」

「いや、なんでもないよ。」

「そうか、ならいいんだが。じゃあ、こっからは緩く行こうぜ!」


なにか良くない予感がする。私たち、大丈夫なのだろうか。





読んでいただきありがとうございます。

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