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妄想大好きオタクの私が異世界最強になれるってほんとですか?!  作者: 志波ゆき
第五章 もう一人の仲間
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71.みんなの過去

フロストがギルドを出てからも、私たちはその場に残っていた。ギルドはいつもの賑わいを取り戻していたが、私たちには沈黙の時間が流れ続けた。


「カリノ、私たちの過去をちゃんと話そうと思う。」

「え、いいの?」

「うん、フロストと対立していくにあたって、私たちが何を思ってるか分からないと、困るだろ?だから、全部知った上でどうするか、決めて欲しい。」


たしかに、なんの事か分からないことはあった。何を言えばいいか迷った。さっきはタニアさんが困っていた事を理由に動けただけだ。


「わかった、ちゃんと聞いて私で考える。」

「ありがとう。」


少し辛そうに見えたのは、私だけだろうか。


「まず、僕たちの家庭は代々、タニアの家で働いていたんだ。その中でも、この三人は、一番タニアと近かった。幼少期からずっと一緒に過ごしていたから。」


そうか、初めて会った時からメイド服だったのは、そういうことだったんだ。キキョウがこの方が落ち着くって言ってたのも、うなずける。


「私は、世間的に言う貴族なんです。モンスターを売り捌くのが、私の家の主な仕事です。ガーべの実力が一番弱い人が家を継ぎ、実力がある者は、ベルグングに所属し家に貢献しろ。そう言われてきました。」


言いづらかったのは家柄も関係してたのか。非日常的な話しばかりで、まだ慣れない。


「俺たちの家は、女がメイド、男がベルグング加入ってのが普通なんだ。ただ、アイリスのとこだけは少し違ってな。」

「僕の家は、男女ともに働くための能力とガーべ、どちらの能力も伸ばさないといけなかった。僕はガーべを授かるのも遅かったし、家事も得意じゃなかった。だから、知識を付けたんだ。でも、こうしてカリノに色々教えることが出来ている。今なら、よかったって考えられる。」


この世界は家柄が将来に大きく影響してるんだ。家柄という大きな壁に囲われて、息苦しく。今ならってことは、昔は辛かった、そりゃそうか。アイリスの知識は生き残るためだったんだ。


「うちらはいつも通り、タニアちゃんの周りで仕事してた。5年前だったかな、急にタニアちゃんは家を出たいって言い出した。」

「私は、家の仕事を見るのが嫌だったんです。人のエゴで殺されてしまったモンスターを見るのが辛くて。こんなことをして、いい訳がないって。」


フロストが言ってたことか。


「私は三人に相談しました。最初は受け入れてくれないってそう思ってました。でも、同じ意見だったんです。」

「逃げ出そうって考えた時に、一番最初にバレたのがフロストだったんだ。」


読んでいただきありがとうございます。

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