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妄想大好きオタクの私が異世界最強になれるってほんとですか?!  作者: 志波ゆき
第四章 この世界の相棒
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44.大事件-カリノ

「え、なんだよこれ、、、」


サフラの変な感じってこれだったのか。


「ベーア、あまり見ない方がいい。」

「主、もう気配でわかる。何者かがここに侵入し、皆を殺したと!!」


さすがの私でもわかる。ベーアの雰囲気が変わった。そりゃそうだ、目の前には仲間の死体が広がっている。アイリス、聞こえてるといいんだけど。巣穴にいたベーアがみんな死んでる。もしかしたら、まだ近くにいるかもしれない。気をつけて。


「了解したよ、そっちも気をつけて。」


よかった、通じてるみたいだ。とりあえず、どうしようか。ベーアの討伐クエストどころじゃなくなってしまった。


「ベーアはどうしたい。私は巣穴を探索しつつ、ガーべでみんなを回収してお墓を作りたいんだけど、いいかな?」

「お墓、とは?」

「なんて言うのかな、亡くなった人に安心して眠って貰って、私たちが会いに来れる場所、かな。ごめん、あんまり伝わんないね。けど、元いた世界ではみんなそうしてたの。」


ここにいたベーアたちは、きっと何もしてない。理不尽に殺されてしまった。そんなベーア達をこのまま放っておくわけには行かない。


「主、お願いします。」

「うん、じゃあとりあえず探索しようか。もしかしたら、まだ近くに敵がいるかも、二人とも気をつけてね。」


私たちはベーアが眠っている場所に、足を踏み入れていく。離れているとあまり分からなかったが、30頭くらいはいるんじゃないか。一頭一頭チェックしながら、回収していく。ここにある死体の共通点、全員に大きな爪痕が複数ある。


「だいぶ悲惨だな。」

「うん、そうだね。こんなことする奴、絶対に許しちゃいけない。」


誰だこんなとした奴。本当は今すぐ探して、懲らしめてやりたい。だけど、今の私じゃ無理だ。もっと強くならなきゃ、もっとガーべを学んでもっと。


「主、そいつで最後だ。」

「ほんとだね。」


私はそっとベーアを撫でる。まだ少し暖かい、討伐されてから時間が経ってないんだ。もう少し早く到着していれば。


「え、なんで。」


私はベーアの爪痕の周りに触れた。すると、爪痕の周りだけが、異常に冷たい。一体だけもう一度その場に出す。このベーアもだ、冷たい。私は立ち上がり、ベーアを回収する。


「外に出ようか。」

「もう探索はいいの?」

「うん、アイリスにも聞きたいことがある。ベーア、いいかな?」

「えぇ、我はいいですぞ。」

「ありがとう」


私たちは元来た道を進み始める。私が思っていることが確かだとしたら、そいつを今すぐぶん殴りに行きたい。

読んでいただきありがとうございます!

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