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妄想大好きオタクの私が異世界最強になれるってほんとですか?!  作者: 志波ゆき
第四章 この世界の相棒
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43.プチ事件

ベーア、サフラと共に巣穴の中に入っていく。明かりが一切ない。自分がどれだけ視界に頼っていたのかがわかる。


「カリノ、大丈夫?」

「大丈夫、ではないかな。ほとんど何も見えないし。サフラは?」

「うちは普段目つぶってるから、周りが暗くても関係ないよ。」


そっか、サフラはいつもこんな感じなのか。ガーべは、自分では選べない。取得したときから、目の前が真っ暗。自分じゃきっと乗り越えられない。でも、なんでだろう。サフラが無理してるようには感じられないし、みんなが支えてくれたんだろうな。やっぱ、仲間っていいな。


「ベーアは前見えてるの?」

「えぇ、こんなとこに住んでるくらいですし、ちゃんと見えてますよ。」


ベーアってすごいんだな。道が悪くても進めて、暗闇も見ることが出来て。これからの冒険で頼もしい存在になりそうだ。


「あ、カリノそこ、」

「え?」

ガンッ!!!

バタッ


痛!!私はなにかに頭をぶつけて、後ろに倒れたようだ。おでこが痛い。頭蓋骨割れた?!


「大丈夫かよ、カリノ」

「いてて、あぁうん大丈夫だよ」


いや、ほんとはめちゃくちゃ痛い。


「主、前が見えないのならばガーべを使ったらどうです?」

「あ、そっか」


(ランタンのような明かりが欲しい。あ、炎はダメ。)


手元には、キャンプで使うようなランタンが出てきた。これでようやく前が見える。自分の上を照らすとゴツゴツとした岩が出っ張っている。これに頭をぶつけたのか。そりゃ割れそうなくらい痛いよな。


「ごめんよ、もう少し早く言えてたら良かったんだけど。」

「いやいや、いいんだよ。この岩がサフラの前になくてよかった。」

「優しいんだね、カリノは。」

「そうかな?」


いきなり優しいなんて言われたら、照れてしまう。うまくサフラの顔が見れないや。


「進み始めようか」


話をそらすように、進むことを提案する。私が立とうとすると、サフラが手を貸してくれた。優しいのはどっちだか。


「わ!ごめん!」


立ったときにつまずいてしまった。やばい、今日の私ちょーどんくさい。ん?なんか柔らかい。


「カリノ、大丈夫?」


顔をあげると、サフラの顔が近い。柔らかいものに触れている自分の左手を見る。


「え、あ!ごめん!!」


私はその手を見て、大きく仰け反った。あー、やってしまった。ラッキースケベというやつだ。なにを触ってしまったかは、想像に任せる。


「カリノが大丈夫そうで何より」


サフラは優しく微笑んでくれる。その笑顔が染みるよ。罪悪感でいっぱいだ。リアルはこんな感じなのか、って何考えてるんだよ自分!アニメとかマンガとか、羨ましいなって思ってたけど、実際体験すると恥ずかしい!


「ねぇカリノ」

「え、あ、ごめん!!」

「え、何が?」

「え、なにがって」


触られたことに対して、何も思わないの?サフラは強い子??


「カリノがなにを思ってるかはアイリスじゃないから分からないけど、なんか変じゃない?」

「変、とは?」

「雰囲気が」


なんのことだ?雰囲気、この場所がってことか。なんだろう、私には何も分からない。あ、前方が開けてる。


「え、なんだよこれ、、、」

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