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モフモフできない悔しさ

さてと...この召喚獣どうしよう。

お父様に相談しなくちゃだけど...何か言われるだろうな。


「困ったな~。」


「あの...ご主人様。」


「.........へ?」


え?召喚獣が喋って俺の事をご主人様と...ヤバいヤバい...全裸でそんなこと言われたら......襲いそうになる。


「ご、ご主人様って僕の事かい?」


「うん、私の事を召喚したからもうご主人様はご主人様なの!」


ヤバい......これは欲望に耐えられない。

先輩とは性格が違う。

先輩の違うバージョンを見ているみたいだ。


「ねぇ、僕は流輝って言うんだ。

良かったらそっちで呼んでくれないかな?

ご主人様だと...その......タエラレソウニナイカラ。

それと、君の名前を教えてくれないかな?」


「流輝様ですね。分かりました。

それと、私には名前が無いので流輝様が付けてください。

あ、あと......服を貸してくれませんか?」


召喚獣は顔を真っ赤にして流輝に服を貸してくれと頼んだ。

勿論先輩に似ている子から頼まれたのだから断るなんてことはなくすぐさま脱いで着させてあげた。


「ごめんね。服着てないと恥ずかしいよね。

それと...名前か。

そうだな......。」


この子は先輩に似ている。

でもそれは顔だけ、先輩は白髪の緑目だか、この子は黒髪に紫目...まるで先輩の見た目を悪にしたみたいな感じだ。

そんな子に俺はいい名前を付けられるのだろうか...。

先輩が白鳥香織だから...うん、思いつかん!

でも...この子...綺麗な黒髪をしている、まるで明かりの無い村の夜みたいだ。見たことないけど。


「メア......。」


「メア?」


何故だか分からないがメアという言葉が出てきた。

多分だかナイトメアから取ったんだろうな。

でも、その名前しか思いつかなかった。


「ああ、メア...メアの髪は凄く綺麗な黒でまるで...明かりのないむr......明かりのない宇宙にいる感覚だったから...その、駄目かな?」


「いいえ...とっても素晴らしい名前...私は今日からメア...流輝様に仕えるメアです、よろしくお願いします。」


どうやら気に入ってくれたみたいだ。

さてと...そろそろ本題に入ろう。


「あの...メアさん......頼みがあるのですがよろしいでしょうか?」


「はい、流輝様の命とあらば例え命を捨てろと言われてま捨てる覚悟です。」


重い重い...。

いや、そんな事じゃなくって。


「そう言うのは冗談でも口にしないでねり

僕は君にひどいことは絶対にしないから!」


「ご、ごめんなさい。」


うむ、分かればよろしい。


「分かればいい。

それで頼みは"尻尾と耳をモフモフさせてください!

お願いします何でもしますから!」


目の前にモフモフなメアが居るんだ!

頼まずにはいられない!


「ごめんなさいそん言うのは少し早いというか...もっと手順を踏んでからにしてください。」


おお.....断られた。


「な、なんでたい?モフモフ位いいじゃん。」


「いえ、ダメです。

尻尾や耳を触らせるのは将来の新郎様じゃないといけないと誰かに言われたので。」


え?まじで?そんなことを言ったやつ今すぐに出てこい。

ぶち殺してやる!


「ああ...成程ね。

それなら諦めるよ...僕には心に決めた人が居るんだよ。」


「え?少し...ほんの少し本気で頼めばモフモフできるかもしれませんよ?」


「いや、俺はそんなことはしない。

君の新郎になるのは絶対にないから。」


でも悔しい...モフモフがすぐそこにあるのにできないから。

ああ、触りたい...撫でたい...。


でも、嫌われる事はやめよう。


「おっと...メアそろそろ行くか。」


「え?行くってどこに?」


決まってるだろ...それは...


「住む許可を貰うために挨拶に行くんだよ。」


お父様許可してくれるかな。

心配だな。












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