表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/9

第七話:暴行事件編  (終編:First Kiss On Bed)

次話から新章に入ると思います。

「……賀くん。矢賀くん……」

(あれ……?誰かが……俺の名前を呼んでいる……?)

声の主を確かめようと、俺はゆっくりと目を開けた。すると、真っ白い天井が目に入った。どうやら、屋内らしい。

「……?ここ……、病院……?」

「……!矢賀くん!?矢賀くん!?気が付いたの!?」

「……ん?……佐沢?」

「うん!そうだよ!」

そう返事を聞いた瞬間、今までの出来事が頭の中を駆け巡った。そう、俺は佐沢が襲われている所に飛び込んで……

「……!そうだ!佐沢、大丈夫なのか!?それと、男は!?あっ、痛っ……」

急にガバッと起き上がったため、腹に痛みが走った。

「矢賀くん駄目だよ!急に起き上がったら。うん。私は大丈夫だよ。男の人も、あの後私が警察に電話して、捕まえてもらったよ……」

「そっか……。よかった……」

俺は安心して力が抜けたのか、ベットに倒れ込んだ。

「……。ふぇっ…、えっ…。ご、ごめん…ね…っ」

「お、おい佐沢、何で泣いてるんだよ?」

佐沢は急に、ボロボロと大粒の涙を流して泣き出した。

「私の……、せいで……矢賀……くんに……大怪我させちゃって……」

佐沢は、自責の念からか、更に激しく泣き出した。俺は目の前で女の子が泣いてることにオロオロし始めた。

(目の前で女の子が泣いてる。俺は一体どうすれば……。うん。俺に出来る事はこれしかない…!)

俺は再びゆっくりと起き上がり、ベットの横で座って泣いている佐沢の体を引き寄せ、抱きしめた。

「矢賀……くん……?」

「お前のせいじゃねえって。だから泣くなよ。な?」

俺にはこれしか言えなかった。


「ふぇっえっ…、えっ、うぇーん!!」

それから佐沢は数十分泣き続けた。


「落ち着いたか……?」

「うん。ありがと」

佐沢は、泣き過ぎたためか、目が真っ赤になっていたが、顔は笑っている。うん。大丈夫だ。俺は佐沢を抱きしめたまま、笑い返し……?うわぉ!俺さっきから佐沢の事ずっと抱きしめたままじゃん!!俺はとっさに佐沢の体を離した。

「ごめんごめん。さっきからずっと抱きしめたままだった。ごめん」

「え……?あっ……!うん……」

お互い、恥ずかしさの余り顔を背けてしまった。


しばらくの沈黙の後、不意に佐沢が声を掛けてきた。

「ねえ矢賀くん……」

「ん?」

俺は、声に反応して佐沢の方に振り向いた。







チュッ…






唇に柔らかく温かいものが触れた。佐沢の顔が俺に触れるくらい近くにあった。




これが俺のファーストキスだった。




佐沢は一旦顔を離し、今度は抱きついてきた。そして、俺の耳に囁いた。









「大好き……」

最近、多少、話の創作に悩むことがあります。みなさん、是非、感想やアドバイス、希望などをお寄せ下さい。一つ一つ丁寧に御返事させて頂きます。よろしくお願いしますm(__)m

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ