日常の1ページ『にじゅうろく』
「見てみてマエダくん!」
「どうしたんです、タナカさん」
「ほら見て、コレ!」
「何です、それ?」
「カッコイイだろ!?」
「銀ピカの剣…ですか?」
「そうだぞ!どうだ?カッコイイだろ!」
「何処にあったんです、それ?」
「なんか、岩に刺さってた!」
「伝説の剣ですか?よく持って来れましたね」
「引っ張ったら抜けちゃった!」
「そんな簡単に…」
「盾も落ちてた」
「だいぶ揃いってますね」
「これで、ドラゴンが来ても大丈夫だな!」
「身体能力が追いついてないのでは?」
「私もそう思う」
「……そもそも何処の岩に刺さってたんです?」
「ん〜?確かぁ…学校の…」
「学校の?」
「物置に…」
「はい、それ演劇部のです」
「えぇ〜違うよー」
「違くないですよ。戻して来てください…」
「絶対に伝説のアイテムだよー!」
「あぁ〜もう、振り回さないで下さい」
「もし演劇部のだったら、3回まわってワンと言った後に校庭10週走って手洗いうがいをせずに嫌いなナスを食べて葉を磨かずにマエダくんの足を舐めてやる!!」
「句読点を打って下さい。長いです。というかそれ、俺の足に大損害なんですが…」
「あっ、マエダ先輩!」
「ん?その声は、ショウタじゃないか!この前はサンキューな!」
「あ、はい。どうですか?ちゃんと動いてますか?」
「おう!あのラジオ気に入ってたからな」
「それは良かったです」
「で、何の用だ?」
「あ、はい。えっとですね、実は演劇部の探し物をしていて」
「…それって、剣とか盾?」
「そ、そうです!!何で分かったんですか!?」
「それは、あっタナカさん!どこ行こうとしてるんですか?」
「えぇ!?あ、あのタナカさんがいるんですか!?」
「いや、もう走って何処かへ消えたけど。なに、知り合い?」
「はい!以前お世話になった事があって」
「へ〜」
「それでですね」
「あ、チョット待って。終わり〜」
〜終わり〜
ショウタ
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