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悼み岩
福寿草
宵闇照らす窓辺より、ふくきる影の垂れる前髪
なるかみに よく似た機嫌 君の眉
腕を引き止め駒をてすさぶ
炎天下、水泳、
クーラーきらずとも
捲るに捲れず、きるにきれない
袖をきる 君の舌鋒あかく染め
立待月に我はつうじず
きりぎりす
腕を散らして跳ぶ君を
やめよと走り 雨に打たれる
しゅ襟巻 指先までも、袖の内
怒鳴る我らも はやかなてうち
初カラス
アドレナリンのアドレスに、デンワデモカケルカァと鳴く声
かなわない
足元濡らすひがんじお
手元満つまま
我にもひとつ……