2/3
(二)
私には、いわゆる前世の記憶というものがある。前世の私はお世辞にも可愛いとは言えなかった。重みに負けてまつ毛を上げることすら叶わないほど腫れぼったい瞼に大きな小鼻、余白の多い顔。可愛いと言われたことはほとんど無かった。可愛い女の子を恨んでいた。私はルッキズムに支配された。
可愛いが正義、顔が可愛いければ他はどうだっていい。それが叶ったのか、今世では絶世の美少女に生まれ変わったのだ。小さくて透き通った肌を持つ顔にLLサイズのパッチリとした大きな瞳。シェーディングが不要なほど綺麗な鼻筋と小さな小鼻。ママとパパが幼い頃矯正してくれた綺麗な形の頭。誰がどう見ても可愛い。毎日鏡を見つめるのが楽しい。今世の私は、可愛い。私は私の顔が大好きだ。だって可愛いから。




