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小説 トガリ山国史 出版記念パーティ

司会者「みなさん、コータ先生の「小説 トガリ山国史」の出版記念パーティーにお集りくださり、ありがとうございます。では、コータ先生よりご挨拶をいただきます。」


コータ「みなさん、私が、創作したトガリ山国の物語を楽しんでください。私たち兄弟は、高度電脳帝国に、迷い込んだ旅人でした。私たち兄弟は、いったい、どこから来たのでしょうか。記憶をたどると、私たち兄弟は、山奥のポツンと一軒家に生まれ育ちました。なので、トガリ山国を紹介しようとおもったのすが、ほとんどなにも知らないのです。そこで、空想力を思い切りひろげて、空想の国、トガリ山国を生み出しました。

 どうして、そのようなことになってしまったのでしょうか。それは、私たち兄弟が、高度電脳帝国に迷い込んだ異邦人、旅人で、この高度電脳帝国こそ、空想の国、幻の国のように思えてしまうからなのです。私たち兄弟には、リアルな、本当の国 トガリ山国が、必要だったのですが、それを知る手掛かりがほとんどないので、空想の国、トガリ山国を生み出すことになったのす。」


コータ「この本をお読みになって、トガリ山国に行きたいなあと思う人が出てきて、道にまよい、遭難してしまうことがないように、小説として書きました。もう一度いいますが、この本をもって、旅に出てはいけません。」


司会者「みなさん、トガリ山国は、コータ先生の空想の国だということですので、くれぐれも、間違わないようにしてください。」




ーーー


4万年ほど前、そこは、強大な平原で、みのり豊かな国でした。その国は、サラサ国と呼ばれ、水草の種を食べる人々でした。その水草は、栄養豊かな小さな実をつけ、保存もできるという優れもので、ミズホと呼ばれていました。水に育つ穂という意味でした。


この大草原は、ほとんど水平だったので、たくさのミスホを育てることができました。しかし、水平だった大平原が、なぜか、傾きだしたのです。はじめは、誰にも分らない変化でしたが、ミズホを育てる畑の水が、わずかに段差が生じたのです。はじめは、ほんのわずかな差だったので、アゼを盛り上げて調整していたのです。それが、数十年後に、大きな地震、地響きとともに、大平原の真ん中に山ができ始めました。人々は、あまりのことに、大平原の淵のほうに移動をはじめ、それぞれの場所で、ミズホを育ててくらしていました。


毎年、数センチ、数十センチと山高くなり、時々、大噴火も繰り返して、とても、人間が昇ることもできないくらいの高い山 トガリ山が生まれたのです。

今から400年ほど前に、火山の活動は止まりました。しかし、そのうち、活動は再開するかもしれません。この火山活動によって、周辺には、多くの火山灰がつもり、肥沃な土地が生まれ、たくさんの作物がとれる豊かな国になりました。


山の南側は、日当たりもよく、非常に豊かな国なりました。

山の北側は、北風が吹きよせ、大きな雲をつくり、寒い場所ですが、豊富な水があり、周辺には、いくつも大きな湖ができ、漁業がさかんになりました。


山の北東の中腹に1件の家がありました。私たち兄弟の生まれた家ですが、今は、だれも住んでおらず、家はもうないでしょう。

トガリ山国は、不思議なクネクネ文字を使っており、高度電脳帝国のようなキリっと引き締まる文字ではありません。どこが、最初で、どこが、終わりなのかよくわかりません。私たち兄弟さえ、読むことができません。たぶん、父も、母も読めなかったかもしれません。

たぶん、父も、母も、トガリ山国の生まれはない 異邦人、旅人だったのかもしれません。



それから、トガリ山国の宗教、風習にかんするお話が、続きます。





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