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仕事

コータ「今夜は、どうすんだあ。」

ケイタ「町の中じゃ、野宿はできない。お巡りさんに怒られてしまうからなあ。」

コータ「じゃあ、どうすんだい。」

ケイタ「さあてね。この町は、初めてだしねえ。どうしようかな。」

コータ「お役人が、困ったら、この板に聞けっていっていたけど、聞いてみる。」

ケイタ「そうだな。なんでも、答えてくれると言っていたしなあ。」

コータ「そうしましょう。」

ケイタ「申します、申します。この辺で、安い宿はありますか?」

電脳板「お答えします。コンノホテルは、安くて食付きです。歩いて3分です。」

コータ「すごい、そこにしましょう。」

電脳板「服装も替えたほうがいいかもしれません。カジュアルなものをお勧めします。リーズナブルですよ。今日は、特売日ですから、お得です。」

コータ「どこで、売っていますか?」

電脳板「コンノホテルの売店でも、いいものを打っていますよ。」

ケイタ「ありがとうよ。」

ケイタ「じゃ、そこへいくぞ。」


フロント「いらっしゃいませ。お泊りですか。」

ケイタ「はい。」

フロント「身分証明書を、ここにのせてください。ケイタさんとコータさんですね。」

ケイタ「よしく。なんでもわかるんですね。」

フロント「高度電脳帝国にようこそ。トガリ山国からおいでだそうで。」

ケイタ「食事と洋服を買いたいのだが。」

フロント「食事、夕食と朝食を準備します。食堂は、あちらです。洋服は、売店で好きなものを選んでください。支払いは、身分証明書、通称、カードといいます。使用状況は、カードを電脳板のこの差し込みに入れると、お金の使用状況を確認できますよ。便利でしょ。ここは、なんといっても、高度電脳帝国ですからね。トガリ山国とは、違いますよ。」

ケイタ「あんた、トガリ山国を知っているんですか。」

フロント「知らないけど、あんたたちの姿をみればね。今から1000年前からタイムスリップして、この時代に紛れ込んだとしか思えないね。まあ、それが、トガリ山国なんだろうなあと、想像したまでです。大体、すべてを知り尽くしているはずの電脳板に、トガリ山国の情報がないんですからねえ。落ち着いたらでいいですけど、電脳板に、トガリ山国の紹介を書いてくださいね。もし、それが面白かったら、かなりの収入を得ることができますよ。まあ、とりあえず、服を買って、お風呂に入って、こざっぱりしてから、食堂に来てくださいね。そのままの服装ではこないでくださいね。」




コータ「お兄ちゃん、ご飯おいしかったねえ。僕は、もう、トガリ山国には、帰らない。この国でくらす。」

ケイタ「まあな。僕たちは、トガリ山国と家族を捨てて出てきたんだ。おめおめ、帰れるわけがないじゃないか。」

コータ「明日は、どうするんです。」

ケイタ「仕事でも探そう。」

コータ「じゃあ、この電脳板に聞いてみよう。申します、申します。楽して、僕たちにもお金の稼げる仕事はありますか。」

電脳板「ありますよ。きちんとした服装をして、おばあさんのところにお金を受け取りにいく。なかなかの高額のアルバイトになります。」

コータ「高額の4アルバイトだって。なんだか、あやしいね。次は、どんなのがありますか?」

電脳板「ありますよ。おばあちゃんの息子か、孫のふりをして。お金を出してもらう算段をつけるお仕事です。一応、技術指導にパスしないとだめです。男性に限ります。」

コータ「息子や孫のふりして、電話をかける仕事みたい。」

ケイタ「なんだか、あやしいなあ。申します、申します。あまり高額でなくても、法に触れないお仕事を教えてください。」

電脳板「では、学歴、特技を教えてください。」

コータ「学歴ってなんだ?」

電脳板「学校に行きましたか。」

コータ「いったよ。3日間だけ。」

電脳板「特技は?」

コータ「飛んでいる鳥に石を投げておとす。イノシシを弓で仕留める。などかな。」

電脳板「そうですか。その特技を生かした仕事を紹介します。」



翌朝、二人は、電脳板が紹介した場所に行きたいというと、ホテルの前に、足が車になっている、犬のような、仔馬のような変なものがとまっていた。それに、のって、取っ手をしっかり握っていなさいと言われた。


それは、ウマよりも、ウサギよりはやく、もしかすると、イノシシよりも早かったような気がする。すると、そのへんてこな乗り物は、動物園の前に止まった。すると、電脳板が、仕事希望者を連れてきましたと、動物園の人事担当に連絡していた。人事担当は、採用条件を説明すると、それで、「いいか」と聞くので、まあ、1か月ほど働いてみることになった。

動物園の朝は早いので、寮に住みこむことになった。


ホテルに戻ろうとすると、また、ヘンテコな乗り物がやってきて、それにまたがって、ホテルに戻り、引き払うことになった。ホテルには、動物園への就職が決まったことが伝わっており、ほとんど、説明する必要もなかった。ホテル側は、すでに、必要経費を引き落とし済だった。


動物園での仕事が始まった。動物たちに餌でもあげるのかと思っていたら、高度電脳帝国の外に行って、動物を捕まえてこいという話だった。


始めは、小さな動物、ウサギとか、シカなどでもいいということだった。


たしかに、ケイタとコータの特技にあっていた。電脳板もそれらしい仕事を見つけたものだ。


動物園が欲しい動物のリストを見ながら、いそうな場所や必要な道具、乗り物などを検討しておくと、翌朝には、出発できるように、用意されている。

どうも、電脳板が手配しているようだ。


動物狩りは、生きたまま持ち帰るので、二人だけではなく、動物園の担当者たちと、チームを組んでいくが、幻の動物といわれたクルーンという動物をケイタとコータが、あっけなく捕まえたので、動物園での評判は上々だった。












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