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裁判の前に

 親愛なる読者諸君に次ぐ。以上で捜査編は終了し、これより解決編となる法廷パートへ移る。しかしその前に、今まで出てきた情報を踏まえて、もう一度この事件について一考して頂きたい。


 本件については作中で榊原がすでに述べているように、家田涼花を殺害した犯人が誰なのかという点については明白な形で示されている。しかし、それだけでは弱い。問題は、このしたたかな殺人犯を追い詰めるにはどのようにすれば良いのかという点である。

 探偵が犯人を指摘すれば終わる推理小説と違い、現実の犯罪捜査ではそこから裁判で犯人が有罪判決を受けるまでの方が長い。そして、どれだけ事件の構図や犯人がわかっていたとしても、それを法廷で立証し、裁判所を納得させられない限り、犯人……否、被疑者には「推定無罪の原則」が適用される事になる。多くの人が勘違いしているが、現実は「逮捕」=「犯人」ではなく、「有罪判決」=「犯人」なのである。なので、逮捕段階でその人物を犯人扱いするというのは本来あまりよろしくない話なのであるが……話の本筋からは大きく外れるので、今はそれの是非について語る事はやめておこう。


 とにかく、どれだけ犯人の正体が明白極まりなかったとしても、それを公の場で立証できなければ全く意味がない。よって今回の事件については、法廷という特殊な場で、どのようにして犯人を追い詰めるかを中心に考えて頂きたい。今回は先述したように犯人が明白である上に、この後の公判で初めて出てくる証拠も多いため、明確な『読者への挑戦状』という形にはしない。それでも榊原や瑞穂と一緒に色々考え、そして自分なりの推理を組み立てて頂ければ幸いである。読者諸君の健闘を祈る!   奥田光治 記

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