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稲荷の里

人柱

作者: SHIN
掲載日:2021/10/23

昔々、ある村のこと・・・


一人の旅の稲荷が、その村の近くを通りかかった。


「おや。

この村は、不作や日照り・・・

疫病が続いておるか・・・

どれ?」


稲荷は、原因を調べてみる。


「くくく!

これは、したり!

それを改善しようとしての「人柱」が、土地神の怒りを買って、祟りを受けたか!

おろかなものよ!」


稲荷は、土地神を訪ねた。


「どうであろう?

民を許してやっては?」


「ふん!

ここの者どもは、ワシがいくら恵んでやっても、生贄だの人柱だのをやめん!」


「負の連鎖だのう・・・」


見かねた稲荷は、村に直接足を運んだ。


「おお・・・

よくぞ来られた!」


村長が、稲荷を迎えた。


「突然で悪いが・・・

この村は・・・

生贄や人柱をやめるべきだ。」


「な・・・

何を申されます!?」


「ここに来るまでに、土地神に会った。

怒り狂っておったぞ・・・

これだけ、そなたらに尽くしておっているのに、悪習をやめぬとな。」


稲荷は、説明する。


「そもそも、そういう儀式は・・・

それ専門の巫女がなるか、さもなくば、対象の人間の「怨念」や「生きるための力」を捻じ曲げ・・・

「正しい目的」に向けるもの。

やがて、手抜きになり・・・

「人柱にされた怨念」が、吹き出し・・・

村に向くのも当然よ。

土地神も、あきれ返り・・・

怒り狂う。

わからぬどおりでは、あるまい?」


「し・・・

しかし・・・」


はあ・・・


と、稲荷はため息をついた。


「土地神に義理はないが・・・

忠告はしたぞ。」


言うと、稲荷はまた旅に出た。



「さて・・・

今度は、京まで行ってみるか。」


彼の名は、「秋」。


やがて、とある村を救い、未来には一大地方都市となる、稲荷神の一族の祖となる男である。


秋は、風のうわさで聞いた。


旅の途中で立ち寄った村は・・・


生贄や人柱の風習で廃れ・・・


事態を重く見た朝廷の軍によって、根絶やしにされたという・・・


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― 新着の感想 ―
[一言] 根絶やしと聞いて 根切りの里を思い出しました 確か武田軍と徹底抗戦して女子供とも皆殺しにあった地区 今の佐久市辺りの地元民、当時は佐久集と呼ばれていたような 高校駅伝名門の佐久長聖高校の強さ…
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