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【ダンジョン・ニート・ダンジョン】~ダンジョン攻略でお金が稼げるようになったニートは有り余る時間でダンジョンに潜る~  作者: シオヤマ琴
第二章 勇猛果敢

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第113話 地下七階層~

二体のボアを難なく葬り去った俺はククリとスラを連れ地下七階層を練り歩く。

道中、投げ当てると相手を混乱させることの出来る黒曜の玉を手に入れたがほかにアイテムはみつからなかったので地下八階層へと続く階段の前に戻ってきた。


「次がスケルトンだろ、でその次がオークでその次がキマイラだったよな」

「そうですね」

とククリが答える。


「スラのレベル上げをするならやっぱり効率がいいオークかキマイラあたりかなぁ」

「オークコレクターは既に持っていますからどうせ狩るならキマイラの方がいいんじゃないですか」

より強いキマイラの方が経験値も高いのでククリの言うことももっともだが、

「でもキマイラは強いんだよな~」

三つの首があって特に催眠攻撃を仕掛けてくるヤギの顔が厄介なのだ。


「それならベアさんから買った目覚まし草があるから大丈夫ですよ」

とククリ。


「あっそうか。そういえば目覚まし草を買っておいたんだっけ」


目覚まし草。食べれば三日は眠気に襲われない便利なアイテム。

すっかり忘れていたがキマイラ対策にベアさんから買っておいたのだった。


「それでもマツイさんがどうしてもキマイラが怖いと言うならオークを相手にしてもいいですけど」

『ピキー?』

「べ、別に怖いとは言ってないって。目覚まし草があれば何も問題ないさ」

「そうですか。では地下十階層までさくさく行っちゃいましょう」

「お、おう」

『ピキー』



◇ ◇ ◇



俺たちはまずはスケルトンのいる地下八階層に下り立った。

スケルトンは剣を持った骸骨で動きが遅い。

恐怖を感じないモンスターなので骨をかち割りバラバラにして確実に消滅させていく。


地下八階層を歩き回りみつけたアイテムは攻撃力+40の地獄のかなづちと腹減らずのお守りの計二つ。


攻撃力+5の銅の剣と比べると明らかに地獄のかなづちの方が強力なのだが両手で持つと手がくっついて離れなくなるという呪いのおまけつきだった。

片手で振り回すには今の俺にはやや重く使いづらいためベアさんに会ったら売ってしまおうと布の袋の中に入れておいた。


一方の腹減らずのお守りは持っているだけで腹が減らなくなるというレアアイテムだったので俺は首からそれをぶら下げて行動を続けた。



◇ ◇ ◇



そして地下九階層。

鉄の槍を持った豚のようなモンスター、オークを蹴散らしながらアイテム探しに励む。


結果ドロップアイテムも含めて三つのアイテムを手に入れた。

魔力草とオークの肉と防御力+10の白い仮面だ。

白い仮面はその名の通り真っ白い仮面でかぶると前がまったく見えなくなってしまうという欠陥品だった。

魔眼を持っている俺には使えないことはないものの透視能力の連続使用は目が疲れるので白い仮面も布の袋行きとなった。



「さて、次がキマイラのいる地下十階層だ」

階段のある部屋まで来ると俺はククリとスラに念押しした。

「キマイラは強いからな。気をつけるんだぞ、特にスラ」

『ピキー』


俺はキマイラの催眠攻撃対策に目覚まし草を口に含んで――

「――ってちょっと待った!」

口から出した。


「急になんですかマツイさん?」

『ピキー?』

ククリとスラが不思議そうに俺を見る。


「早くそれ食べて行きましょうよ」

ククリは俺の持つ目覚まし草を指差し少しだけ面倒くさそうに言う。


「いや、駄目だ。よく考えたら大事なことを忘れていたぞ」

「大事なこと?」

「ああ。前に階段を下りたらフロアボスの部屋だったってことがあっただろ」

「あ~、ありましたねそんなことも」

その時は上に戻る階段まで石の壁で塞がれて逃げ道はなくなったのだった。


「だろ? もしこの階段下りてってキマイラロードの部屋だったらどうするんだよ。今回は帰還石も持ってないから逃げることも出来ないんだぞ」

「勝てばいいじゃないですか」

「無茶言うなよ。この前はキマイラにだって苦戦したのに銅の剣なんかでキマイラロードに勝てるか」

いくら目覚まし草があるとはいえスキル、キマイラコレクターも取得していない今キマイラロードに遭うのは非常にまずい気がする。


「怖いんですか?」

ククリが挑発的な目で俺をみつめるが今度はその手には乗らないぞ。

「ああ、怖いね。死んだらそれまでなんだからな」

今のニート生活に満足しているわけではないがだからといって死にたくはない。


「もう~、じゃあどうするんですか?」

「この階層でオーク狩りをしてレベルを上げる。今76だから最低でも100まで上げる」

レベルの上限がいくつかはわからないが。


「100っ!? そんなことしてたら何日かかるかわかりませんよ」

「いいんだよ、何日かかっても」

ニートの俺には時間だけは有り余るほどあるのだから。


「なんかいつになく強情ですねマツイさん」

「慎重と言ってくれ。スラのレベル上げにもなるし一石二鳥だろ」

「まあ……マツイさんがそうしたいのなら私はいいんですけどね、別に」

「スラはどうだ? このフロアでレベル上げ」

『ピキー!』

スラはぴょんと飛び跳ねるとにんまり笑った。

スラの言っていることは正直さっぱりだが喜んでいることはなんとなくわかる。


「じゃあ計画変更。ここからはオーク狩りだっ」

『ピキー!』


部屋に俺とスラの声が響き渡った。

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よろしくお願いいたしますm(__)m

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