表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【ダンジョン・ニート・ダンジョン】~ダンジョン攻略でお金が稼げるようになったニートは有り余る時間でダンジョンに潜る~  作者: シオヤマ琴
第二章 勇猛果敢

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

103/233

第103話 スライムのご飯

「じゃあまたなククリ」

「はい。次はいつ来ますか?」

ククリが訊いてくる。


「うーん、どうだろうな。ポチを知り合いに預けてからだからちょっと今はわからないな」

「そうですか」

「なあ……ククリって俺がいない間は何してるんだ? 暇じゃないのか?」


すると、

「あのですねマツイさん。精霊はいろいろやることがあるんですよ」

とククリは顔を近付けてきた。


続けて、

「私はこれでも精霊の中では偉い方なんですからね、暇じゃないんです。そんな忙しい時間の合間を縫ってこうしてマツイさんのダンジョン探索のお供をしているんですからね私は。もっと感謝してくれてもいいんですよっ」

まくしたてる。


「あ、あー、そうだったんだ」

俺はククリがさみしいんじゃないかと思って訊ねてみたのだがいらぬ世話だったようだ。



俺は写し鏡の門の前に立つとスライムを抱きかかえた。

「今さらだけどこいつ本当に連れ帰ってもいいのか?」

「いいですよ。別にレベル1のスライムなんて無害ですからね。それにその姪っ子さんは賢い子なんでしょう」

「ああ。他人に見せびらかしたりするつもりはないって言ってた」

「じゃあ大丈夫ですよ」

ククリは言う。


ククリの言う大丈夫はあまり大丈夫じゃない時があるから少し気になるが、スライムを連れ帰らなかったら連れ帰らなかったで珠理奈ちゃんがどう動くかも不安だからこの際深く考えるのはやめることにした。

俺は普段から心配しすぎるきらいがあるからな。ちょっとくらい大雑把になった方がいいだろう。


「ククリ、またあとでな」

『ピキー』

「はーい。お二人ともお元気で~」


ククリに別れを告げると俺はスライムを連れ写し鏡の門を通過した。



服を着こみ家の玄関を開けるとポチは既に目覚めていてエサを入れるトレイをくわえて待っていた。


「おう、おはようポチ。ちょっとダンジョンに出かけていたんだ、すぐ朝ご飯にしような」

ポチの頭を撫でると隣にスライムを置いた。

「こいつしばらく家に置くけどその間仲良くしてやってくれ」


俺は急いでドッグフードを取りに行き――


「あっ。そういえばスライムって何食べるのかククリに訊いておくの忘れた」


ドッグフードを持ってポチたちのもとに戻ると、


「くぅん」

『ピキー』


丸くなったポチの背中の上にスライムがちょこんと乗っかっていた。


「仲良さそうで何よりだがお前何を食べるんだ?」

スライムの顔を覗き込む。


『ピキー?』


俺はダンジョンで手に入れたばかりの薬草を差し出してみる。

「これ食べるか?」

『ピキー!』

スライムは嬉しそうに薬草をむしゃむしゃと食べ始めた。


「お前薬草を食べるのか。確か押し入れの中に薬草があと三つあったはずだけど……それだけで足りるかな」

こんなことなら薬草をもっと持って帰っておけばよかったかなと思っていると、

「わんわんっ」

「おー、悪い。ポチも腹減ってるよな」

ポチに急かされ俺はトレイにドッグフードをたっぷりと注ぎ入れる。



「よし。あとは水だな――って、えっ!?」

キッチンに向かおうとした俺がふと見るとポチの隣でスライムもドッグフードをばりばり食べていた。


「スライム、お前ドッグフードも食べられるのかっ?」

『ピキー!』

スライムは俺を一度見上げてから再度ドッグフードに口をつける。


「なあんだ、薬草じゃなくてもいいのかよお前」


このあとスライムは昼ご飯にはトーストを、夕ご飯には冷凍食品のチャーハンをものの数分でたいらげた。


つまるところスライムは雑食のようだった。

☆☆☆☆☆マークとブクマを押してもらえるととても嬉しいです!

よろしくお願いいたしますm(__)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ